研究内容の説明動画です。
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本研究の着想の元となる大庭ほか(1997)が発表した研究では、一大学競泳選手が実施した高強度のインターバルトレーニング(ゴールセット:50m×6回×3セット/1分30秒サイクルタイム/全て全力泳)の泳タイムとシーズンベストタイムを分析し、このゴールセットの平均タイムは、100m種目のシーズンベストと直線関係にある(相関係数0.97)と報告されました。この両タイムの直線関係の式を用いれば、試合の結果を予測したり、目標タイムにもどづいてゴールセットの目標タイム設定したりすることができようになりました。しかしながら、このトレーニングのタイムと選手の競技結果の関係性を調査する研究は、以降には十分に調査されているとは言えません。これまでの研究は一つの大学水泳部に所属する選手のデータに基いていたり(高田2009;加納ほか2022)、異なる環境や、実施する選手の特性(年代等)が考慮されていないなどの問題があります。したがって、本研究ではインターバルトレーニングの記録と環境や選手特性等のデータ収集を大規模調査で広く実施し、より精度の高い回帰式を得ることを目指します。これらの影響を考慮した、精度良く競技結果を説明できる回帰式を得ることができれば、エビデンスベースのトレーニング実施に貢献できると考えられます。トレーニングのタイムと競技結果の関係に影響する要因についても理解が進むことが期待できます。本研究で得ようする回帰式は、これらの環境の違いを考慮し、さまざまな対象者や環境に対応できるものです。
【参考文献】
大庭昌昭•萬久博敏•下山好充•椿本昇三•野村武男(1997)競泳のトレーニング法に関する研究―ゴールセットと競技記録の関係について―. 筑波大学運動学研究, 13:75-86.
髙田大(2009)競泳のスピードテストと100m泳記録との関係について.スポーツパフォーマンス研究,1,140-145.
加納聖士•成田健造•萬久博敏•和田智仁(2022)競泳におけるインターバルトレーニング記録と100m泳記録の関係〜ゴールセットとスピードテストの計測記録に着目して〜.2022年日本水泳•水中運動学会 年次大会論文集,69-74.