江戸時代に「国学」を完成させた学者であり、医師でもあった本居宣長は、著書『うひ山ぶみ』で次のように書いています。
📗「詮ずるところ学問は、ただ年月長く倦ずおこたらずして、はげみつとむるぞ肝要にて、学びやうは、いかやうにてもよかるべく、さのみかかはるまじきこと也。いかほど学びかたよくても、怠りてつとめざれば、功はなし。」
《大意》
学問というものは、長く続けることが一番大事で、方法はなんでもいい。続かなければ意味がないのだ。
では、勉強を「続ける」ためにはどうすればいいでしょう。そう、勉強を「生活の一部」にしてしまうことですね。
📗また晩学の人もつとめはげめば思ひの外功をなすことあり。また暇のなき人も、思ひの外、いとま多き人よりも功をなすもの也。されば才のともしきや、学ぶことの晩きや、暇のなきやによりて、思ひくづをれて止むることなかれ。とてもかくてもつとめだにすれば出来るものと心得べし。すべて思ひくずをるるは、学問に大にきらふ事ぞかし。(『うひ山ぶみ』より)
《大意》
晩学の人や忙しい人が、思った以上に成果を出すこともある。才能がないとか、もう歳だとか、忙しいとか言うものではない。やってみれば意外にできるものだ。諦めるのが一番よくないのだ。
とても200年以上前の文章とは思えませんね。モチベーションアップにつながりますように。興味のある方は、ぜひ原文をお読みください。
➡うひ山ぶみ(講談社学術文庫)