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「ふなだまり(船溜まり)」とは、本来、波が穏やかな場所に作られた、漁船や舟が休息し、荷卸しなどを行う「船の駐車場」のような場所を指す言葉です。
当公園の名前にもなっているこの「ふなだまり」には、この地域の海の記憶と、街の成り立ちに関する大切な歴史が刻まれています。
1. 富岡漁港の移転と誕生の経緯
かつて、現在の並木・富岡東地区の周辺は、豊かな東京湾の海が広がっていました。しかし、1971年から始まった「金沢地先埋立事業」によって、大規模な埋め立てが行われ、海岸線は大きく変化しました。
この事業に伴い、それまで海岸沿いにあった「富岡漁港」が埋め立てられることになりましたが、漁業補償交渉を経て、漁船が活動を続けられる拠点(船溜まり)として、現在の場所に海へとつながる水域が確保されることになりました。これが、今の「ふなだまり」の始まりです。
2. 漁港から、憩いの公園へ
時代の流れとともに周辺の埋め立てが進み、金沢シーサイドタウンの住宅地が形成される中で、漁業の形も変化していきました。多くの漁師さんが転業したり、活動拠点を別の場所(幸浦など)へ移したりしたことで、次第にこの場所は船の拠点としての役割を終えることになりました。
その後、この貴重な水辺を活かした街のシンボルとして整備が進められ、2007年に「富岡並木ふなだまり公園」として新しく生まれ変わりました。
3. 現在の「ふなだまり」
現在のふなだまりは、満潮時には東京湾の海水が流れ込み、干潮時には富岡川からの淡水が混ざり合う「汽水域(きすいいき)」となっています。
かつての漁師たちの活気を受け継ぎながら、今では多様な生き物たちが息づき、地域の人々が水辺の自然を感じながら集う、かけがえのない交流の場となっています。私たちは、この「ふなだまり」の歴史を大切に守りながら、次世代へつなぐ活動を続けています。