人が持つ唯一無二の「圧倒的な想像力・創造力」、
これを最大限に発揮するために、こころに余裕を持ち人間らしく生きる、
そんな環境を都市から創り上げていきます。
私たちが目指す場所
私たちは将来、地方都市の「都市計画」を主導します。
よく「都市開発じゃなくて?」と聞かれますが、少し違います。
私たちの定義として、以下のように分けています。
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「都市計画」
建物1つ1つや土地1つ1つの開発ではなく、都市全体の再開発・運用計画を立案し、
それに基づいてルールや基本構想を作っていくもの
「都市開発」
定められたルールに基づいて建物や土地の活用方法を考えて開発し、運用すること
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すなわち、「都市を創る”ルールを決める側”」と「都市の中で”ルールに従って開発する側”」という違いがあります。
今の日本において、「不動産ディベロッパー」や「ゼネコン」は”都市開発”の側面が強く、
”都市計画”は地方自治体の「都市計画課」が主に担っています。
しかし、海外に目を向けてみると、フランスには「アーバニスト(都市計画家)」と呼ばれる職業や、
アメリカには「都市計画コンサルタント」という職業が確立されています。
私たちは、日本でこの職業を創り出し確立させます。
なぜ私たちが?
都市開発の例として有名なのは三菱地所の丸の内や東急不動産の渋谷、三井不動産の柏の葉スマートシティがあります。
もちろん、これらの都市開発によってたくさんの価値が生み出されていることは言うまでもありません。
しかし、都市部は放っておいても成長します。
そして、ある程度で衰退はストップします。
都市部は産業の本部機能が集積されて、付加価値を多く生み出し、他の地域から価値を流入させることが出来ています。
これを反対側から考えると、地方は都市部に搾取されているのです。
決してこれは都市部が”悪”で、地方が”正義”と言いたいわけではありません。
経済合理性から考えれば産業が集積する方が企業同士の横のつながりの強化や人材の流動性の向上、
地域レベルにおける技術・情報・生産性の向上や競争優位性が上がるため、そうなるのは自然であり、
地方に都市部を凌駕するような独立した産業があれば価値が流出することはありません。
しかし、今現在優れている産業や企業が10年後、20年後優れているでしょうか?
歴史を振り返れば必ずしもそうとは言えません。
さらに言えば、変化のスピードが速まり、情報の伝達速度が加速度的に増している現代において、
そのサイクルはさらに早まっていませんか?
では、そんな現代の中でその変化からは距離を置き、”変わらない産業”として日本が持つ産業・資源は何か?
それは観光産業であり、観光・自然資源であると私たちは考えます。
日本は世界有数の観光資源国で自然が豊かな国です。
周りを海に囲まれ、国土の7割は森林。
日本独自の歴史文化が形成され、”日本の美”として世界から認められています。
地方とひとくくりにするのは少し乱暴かもしれませんが、
このような資源・チャンスがあるにもかかわらず衰退しているのはなぜか、
それは、その価値に対する投資がなされていないから。
これからの日本の国力回復のためには地方からの下支えが必須になることは当たり前です、
が地方はすでに財政が厳しく、経済規模や表面的な経済価値は減少し続けています。
そんな土地に民間企業が投資をするかと言われると、投資家目線としてはNOではないでしょうか?
そこに私たちは都市計画の専門家集団が必要とされるニーズや未来があると考えています。
都市全体の価値を回復させることは行政側にとってはメリットであり使命ではあります。
が大手デヴェロッパーやゼネコンにとっては、そこから自社の利益につながるロードマップが描けて
初めて投資するかどうかの判断を始めます。
だから、私たちがやるんです。都市計画の専門家となった私たちが。
目指す都市像
続けます。
さきほど、「社会の変化のスピードが速まり、情報の伝達速度が加速度的に増している現代において、
ビジネスの興廃サイクルはさらに早まっていると考えます。」とお伝えしました。
そのスピードに乗り遅れるまいとして発展しているのが都市圏であり、
もっと言えば”都市圏での暮らし”なのだと私たちは考えます。
コンクリートに囲まれて、常に広告や音の過多な情報にさらされて、
人と人とのつながりが希薄になってゆく、過度なストレスにさらされ続けている生活環境。
「都市圏で暮らしている人は田舎で暮らしている人よりストレス耐性が低い」なんていう論文まであります。
それが”都市圏での暮らし”なのです。
そんな状況で出来る成長や価値の向上などは一時の無理の結果にすぎず、持続可能ではないと思っています。
では、「持続可能な成長や価値の向上ってどうやって実現するの?」
その答えは人間の他の生物に対する優位性にあり、
それを発揮するには地方都市の隆盛が必要だと私たちは考えています。
後述しますが、私が思う人間の他の生物に対する優位性は
「感情の存在」「想像力」「創造力」
の3つです。
感情は人間が人間たり得る所以であり、
想像力・創造力があるからこそ他の生物と一線を画すような進化と繁栄を続けてきたのですから。
ではなぜ、これらを発揮するには地方都市の隆盛が必要なのか?
みなさん、ちょっと一緒にイメージしてみましょう。
人間が創造力、クリエイティビティを破棄する瞬間ってどんな時だと思いますか?
「超追い込まれたとき」「超リラックスしているとき」ではありませんか?
よく漫画家やデザイナーの方が「締め切りが迫っててやばい!って時にこのアイデアを思いついた」
とおっしゃっていませんか?
皆さん何か考え事をしていて詰まってしまった時、トイレやお風呂でふと良い案を考え着きませんか?
…そう、それです。
これを応用して考えてみると、都市の暮らし、すなわちストレスにさらされ続けながらの暮らしは
「超追い込まれた」暮らしです。
これは今現在でも存在していますし、ある種人工的に作り出せる環境でもあるのです。
では、「超リラックスした暮らし」は存在しているのでしょうか?
結論、無いとは思いません。
が、それがビジネスであったり現代の暮らしと結びついているような都市・街というものは多くありません。
雄大な自然の中だったらリラックスできませんか?
もちろんできます、がそれでは暮らしは維持できませんし、価値を生み出すまでには距離があります。
それらを実現できるような
「時間がゆっくり流れ、リラックスしながらも、それが想像力・創造性へと直結し、
新たなイノベーションや価値を生み出す都市」
こんな都市を創るために、私たちは活動し続けます。