FRCの1年間
FRCの1年間をダイジェストでご紹介します.
9月 新チーム結成
FRCの1年は9月に行われる大会後から始まります.大会を終えた後に1年間の振り返りを行い,次年度の学年にチームを引き継ぎます.FRCでは2年生の大会後から3年生の大会までが主力となって活動します.
10月 コンセプト設定
新しい主力メンバーが新年度の車両コンセプトを設定します.1年の目標や方向性を決定する大切な時期です.また,11月ごろまでは前年度車両を使用して走行試験を行い,目標を立てるための材料にします.
11月 設計
本格的な車両設計に入ります.最初は数値設計などによって諸元を決め,だんだんと部品形状などの詳細設計にシフトしていきます.設計パーツに対して最初のデザインレビュー(設計審査会)があるのもこの月です.
12月 基本設計完了
デザインレビューと設計変更を繰り返し,パーツの基本的な設計を確定させます.FRCでは例年,年末あたりにCAD上で車両を組み上げます.
1月 製作の準備
ファイナルアッセンブリで問題が発生したパーツや,設計が完了しなかったパーツは引き続き修正を行います.これと並行して,製作に必要なジグの設計や,製作に用いる鋼材,部品類の発注を行います.1月末~2月頭まではテスト期間のため,スポンサー関連以外の活動はいったん休止となります.
2月 プロジェクト報告会
FRCでは一年に一回外部講師や他チームの方々を招いてプロジェクト報告会を実施しています.上半期の一大イベントとなるため,全員気合を入れて臨みます.報告会が終わったら本格的な製作シーズンです.
3月 製作
製作作業が本格化してしばらく経ち,様々な部品が完成してくる頃合いです.3月の後半にもなると工作機械の扱いが上達したことを実感します.
4月 シェイクダウンに向けて
だんだんと車両が組みあがってきました.新入生の方はこのタイミングで入学ですね.部室で会えるのを楽しみにしています!
5月 走行
例年遅くともこの時期には車両が走り出します.シェイクダウンはあくまでチェック走行で全開には程遠いですが,自分たちが作り上げた車が実際に走っている姿を見ると感じるものがあります.
6月 静的資料製作
春休み以降,製作作業の傍ら静的資料の作成を進めます.静的資料とはコストレポート(図面や製作工程をまとめた資料)やデザインブリーフィング(設計思想や設計の解説をまとめた資料),プレゼン資料のことです.静的審査も大会種目の一部なので,提出期日前は試走会よりもこちらを優先して作業します.
7月 試走
静的資料の提出後,本格的な試走シーズンを迎えます.走行を繰り返して車両のトラブル出しや走行試験,ドライバー練習を行います.
8月 試走
大会前の最後の追い込みです.7月に引き続き車両のトラブル出しや走行試験,ドライバー練習を重ねます.大会を意識して,耐久走行やセッティング出しも行います.
9月 大会本番
1年間の集大成となる大会本番です.動的審査に出場するためには車検も気が抜けません.不測の事態も多く起こりますが,素早く臨機応変に対処します.最後のエンデュランスが終わったあとの達成感は半端ないです.