当研究室では,「医学,農学,工学」の3分野に共通する課題を発展させ,
先端流体工学でつなぐことを目的としています.
キーワード
混相流,気泡,ドラッグデリバリー, キャビテーション, CFD解析, 流体計測
二次元流路の中に流れと直角に置かれた円柱と流路壁の間の隙間(のど部)を水が高速で過ぎる際に,のど部下流の円柱表面で局所的に発生する張力による気泡核生成,その後の成長,離脱,並進運動を経て,キャビテーション初生に至るまでの過程,すなわち「初生の素過程」を理論と実験の両面から解明することを目的としています.
※ 2023年度 日本実験力学会 学会賞受賞(論文賞)
※ 文部科学省 科学研究費補助金基盤研究(C)(一般) 令和5年度採択事業
※ 公益財団法人 原田記念財団 令和4年,令和5年度採択事業
※ 豊橋技術科学大学高専連携教育研究プロジェクト 令和3年度,令和4年,令和5年度採択事業
※ 文部科学省 科学研究費補助金基盤研究(C)(一般) 令和2年度採択事業
癌の非侵襲治療に係るリンパ管内でのリンパ液の流れをCFD解析で明らかにする研究です.具体的には,リンパ管内に抗がん物質を輸送するのに必要な流体圧力を予測するために,Re<1の条件下で三次元軸対称流れに対するCFD解析を行い,リンパ管内の複雑なサブミリスケールの流れを調べています.
※ 公益財団法人 高橋産業経済研究財団 令和2年度,令和3年度採択事業
ディーゼルエンジンの燃料霧化機構を流体力学に基づいて解明して,霧化の飛躍的向上を目的とする研究です.燃料噴射ノズル内では,エッジ部で強い張力(負圧)が誘起されて燃料中にキャビテーション気泡が爆発的に発生します.発生機構は未解明でしたが,私たちが提案した「動的閾値」という新しい概念に基づいて流体力学により研究しなければならないことを明らかにしました.実験・計算流体力学・気泡力学の融合により動的閾値を一般化し,液体燃料中でµmサイズ以下の微細な気泡核の爆発的成長機構を解明し,霧化促進の飛躍的向上を目指しています.液体燃料の霧化促進のみならず,キャビテーションを利用した水処理やウォータージェットに応用することができます.
※ 公益財団法人 JKA(機械振興補助事業) 令和6年度採択事業
企業在籍時に,流量計計測センサーの開発,流量計内部流れのCFD解析,流体-構造連成解析等を行うとともに,市場調査を含めた新規製品開発提案等を行った実務経験を活かし,各種流体機械内部の混相流体の流れをCFD解析と実験の両面から検討し,製品開発を行う予定です.
小型キャビテーションタンネル (研究室にて製作)
流体力の測定用 6 軸力覚センサ (leptrino)
可視化風洞設備 (研究室にて製作)
熱線流速計 (研究室にて製作)
粒子画像流速計 (カトウ光研)
解析用サーバマシン 64 並列(SuperMicro)
CFD 解析ソフト (CRADLE)
ハイスピードカメラ (Photron AX50)
ハイスピードカメラ (Photron NOVA S20)
高純度純水製造装置(HORIBA Advanced Techno) :RO 水とRO 水をイオン交換した 2 種類が精製できる特注仕様
導電率 / 比抵抗計(HORIBA Advanced Techno)
ガス温度調節装置(テックワーク)
メタルハライドクラスLED光源(清和光学製作所)
ミクロ流体工学だけでなく,各種プラントにおける配管内の流れや,車体まわりで発生する流れなども対象としています.
可能な限り取り組んでいきたいと思います.まずはご相談ください.