Workshop「京都学派とジェンダー」
2025年2月20日
京都大学 本部構内 文系学部校舎1FProgram、
Space「ぶんこも」
京都学派の思想家たちの思索において、「ジェンダー」の問題はあまり重要視されていない。西田幾多郎、田辺元、西谷啓治の著作には、「女性」や「女性的なるもの」の姿はほとんど現れず、一方で、彼らの私生活における女性との関わり方は、倫理的に問題があった場合も見受けられた(例えば、田辺は病に伏せる妻への適切な配慮を拒んだと言われる)。
そのため、京都学派の思想をジェンダーの観点から批判的に評価する必要があり、これは京都学派の思想から家父長制的な男性中心的な側面と、逆に、それらをを批判する新しい視点を提供しうる側面を区別することを意味する。本書では「方法としてのジェンダー」を提唱し、京都学派の概念的限界を批判的に分析しつつ、その思想の解放的可能性を明らかにすることを目指す論考集。
10:00 – 10:10
Fernando and Megumi
Opening Remarks
10:10 – 11:10
高瀬めぐみ
(京都大学)
なぜ「京都学派とジェンダー」か
11:10 – 11:20
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Break
11:20 – 12:20
真田萌依
(京都大学)
西田哲学から「性的な身体」はいかに導出しえるか――「繋辞的媒介としての身体」の観点から
12:20 – 12:30
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Break
12:30 – 13:30
竹内彩也花
(京都大学)
あなたを忘れない——竹村和子の母娘論から西田の「私と汝」を読みなおす
13:30 – 14:30
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Lunch Break
14:30 – 15:30
高谷掌子
(石川県西田幾多郎記念哲学館)
歴史的自然と母なる大地―京都学派の歴史哲学におけるジェンダー問題―
15:30 – 15:40
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Break
15:40 – 16:40
有坂陽子
(南山大学/Hildesheim U.)
西田哲学のクイア理論への可能性
16:40 – 18:00
Final Discussion
Introduced by Tracey Cui.
Organized by Fernando Wirtz, Queer Theory Reding Group
令和6年度人と社会の未来研究院連携研究プロジェクト