カウンセリング

カウンセリングとは、ヒトとヒトとの対話であり、言語・非言語によるコミュニケーションです。

更にその上で、プロの対人支援者は、クライアントさんがカウンセリング枠の中で自己開示をしていくことを容認し、受け止め、その枠を守るというオプションがついてくるわけですが、

しかし、カウンセリングというもの自体は、最初から最後まですべて「ヒトとヒトとのコミュニケーション」でできています。

これは、ヒトはみんな、生きている中で、日常において、行っていることです。

普段から本来当たり前のようにやっていることであるからこそ、そしてその中でいざこざが起こったり齟齬が起こったり自分の中でもやもやしたりあらゆる感情が起こるなどの反応があるからこそ、クライアントさんはプロの対人支援者(カウンセラー、セラピスト、ヒーラー、医者、ソーシャルワーカー、ヘルパー、教育者である先生、福祉支援者などなど…)のもとに来るわけですから、

ヒトがみんな生きている間、おこないつづけているこの「コミュニケーション」というもの、私たち対人支援者は、しっかりとしくみを知っている必要があります。

更にクライアントさんと関わるならば、それを使い分け使いこなす必要があるわけです。


それこそが、「カウンセリングをする(ができる)」対人支援者です。

それと同時に、例えばスピリチュアルヒーラーさんが何かエネルギーワークなどをする前にクライアントさんの話やお悩みを聞く、ソーシャルワーカーさんや介護士さんなど福祉支援者がクライアントさんの話を聞きクライアントさんと話をする、先生が生徒の話してくる内容を聞いたり、うまく言語化されない下に潜んでいる本当に言いたいことや聞きたいことを引き出す…などなど、挙げるときりがありませんが、対人支援者がクライアントさんの話を受け容れ話を聞くということは、これは既にカウンセリングです。


なぜなら、あなたはそこまで自分がカウンセリングをしているつもりなどないかもしれない。ただ単にコミュニケーションをとっているだけかもしれない。

しかしながら、それほどにコミュニケーションという「当たり前にできてしまっている(できているつもりになっている)こと」であるからこそ、いつの間にか蔑ろになっている部分がほとんどとなっていて、危険なものです。

例えばですが「歩く」ということは、ヒトはみんな気付いたらできていて、当たり前のようにできている気でいます。しかし、古武術の専門家やアスリート、生理学者や整体師など「動くこと」「ヒトの基礎動作」の専門家から言わせれば、現代人は非常に自分のエネルギーを無駄にしてしまっていたり心身の調子を崩していったり下手をすれば心身を酷くいためることに繋がるような危険な歩き方・動き方・身体の使い方をしているひとが多いのです。

私自身もEGLPのワークショップや講座やセラピーの中でお伝えしていることですが、「呼吸」もそうです。もうわざわざ意識もできないほど当たり前になっている呼吸、しかし現代人の「呼吸」は、実はちゃんとした呼吸ができていません。しかし呼吸している・できている気になってしまっているがために、心身の不調がどんどん増えています。

実は、日常や人間関係の不調、人生の不調も同じです。それこそ、ヒトの人生はすべてが「コミュニケーション」で成り立っています。

他者とのコミュニケーションもそうですし、自分自身とのコミュニケーションもそうです。そして、私はこれは潜在意識のしくみとしてお話していることですが、ヒトの脳というのは、実は自分自身に対して24時間365日、常に常に独り言という名の言い聞かせをし続けています。

そしてそれによって、実は、自分自身の日常の言動や行動、どんな些細なものでもすべて、決めています。いちいち考えずとも動けるように、自動運転設定をしています。その自動運転設定の中で、その24時間365日自分自身に言い聞かせ続ける独り言(世界や自分自身の見え方)を言い聞かせ続けています。

そして、「コミュニケーション」ひいては「人生」というのは、この自動運転設定によって、うまくいく、うまくいかないを非常に左右します。

当然ながら、対人支援者さんとクライアントさんもそうですし、そのクライアントさんがご自身との疎通がまずうまく行っていないかもしれないのです。

ヒトは、自分自身とまずうまく疎通がとれていないと、自分の人生とも他者や環境ともうまくいきません。

対人支援者さんは、そういうクライアントさん(利用者さん)と、つまりそのクライアントさんが自分自身と"どう"うまく行っていないから人生や周りとも"どう"うまく行かない、また私(対人支援者)に対してもこういう自動運転設定が動くから私はこうアプローチしたほうが良いな、というようなことを、ちゃんと外側から見極めて接しなければならないわけですよね。

もし対人支援者がクライアントさん(世間一般のかた)と同じような土俵、同じレベルでの「コミュニケーション(技法)」しかできないのであれば、対人支援は成り立ちません。

しかも、実はコミュニケーションのしくみは、世間一般のひとたちが「こうだからこうだ」と思っていることと実際のしくみが真逆で理解されていることがとてつもなく多いのです。


また、もし、クライアントさんに対してそこまで深く見極めることが難しかったとしても、最低限、対人支援者は、そのクライアントさんの「本音」クライアントさんが本当にご自身に必要としている「要望・希望」を、引き出す必要があるわけですよね。

殊に、それが人生の中での問題の相談を受ける可能性が高い、カウンセラーやセラピスト、ヒーラー、医者、先生などである場合。


それをするには、やはり、「コミュニケーションのしくみ」を、一般のひと以上に知っておくことは不可欠。

確かに、カウンセラーは資格などなくともできますし、「コミュニケーション」ですから、対人支援の人たちも当たり前のようにできているつもりで気にせずどんどんやってしまっています。


しかしながら、少し考えてみてください。

「クライアントさん(利用者さん)」つまり社会一般のかたには、あなたは「対人支援のプロ」=相談に乗ってくれることができるひと(カウンセリングのプロ)でもあると、当然のように思われてしまっているのです。

「コミュニケーション」というものは、当たり前過ぎるがゆえに、社会一般の人からみれば、それに「しくみ」や「理論」があるなんて思ってもいませんし、対人支援のプロは当たり前のようにそういうことがちゃんとできるのだと、まるでわざわざ考えもせずに思ってしまっているのです。


もしかしたら、対人支援者であるあなた自身も、そう思ってしまっていたかもしれません。


「当たり前」過ぎることこそ、みんな考えもしないので、落とし穴があります。

そんなところの落とし穴がゆえに、周囲や相手とうまくいかなくなったり、自分が不快な思いをしたり、あなたのお仕事がうまくいかなかったり、人生のせっかくの可能性を自分で潰してしまっていたりしているのだと思ったら、悔しくありませんか?

人生は、すべてがコミュニケーションでできています。

教育も学びも成長も、コミュニケーションでできているのです。

これが、プロの対人支援者や、それを目指すひとなら尚更のことです。


あなたは、ヒトの、誰かの人生の可能性を拓くことを支えたりお手伝いする対人支援に就くひととして、また、誰かを見守ったり育てたり、もしかしたら直接的にカウンセリングやアドバイスをする仕事をしておられるかた、それを目指すかたとして、どうしたいと思いますか。

どうでありたいと、思いますか?


ひとは、ある人の受け止めひとつで、解釈ひとつ、受け答えひとつで、それは本人の受け取り方次第であるとはいっても(特に自分の人生を閉ざす方向性のパターンを身につけてしまっていると)、自分の可能性を閉ざしたり、本人にとって苦しい方向に転落してしまったりするものです。

その受け取り方(認知の歪みや無自覚の言動行動パターン)を変容させるというようなことにまでなりますと深いカウンセリングやセラピーになってきてしまいますが、しかしながら、ちゃんとしたコミュニケーションを求められている対人支援者の場合は、例えばそのパターンをちゃんと見た上でクライアントさんの段階や受け取り方に合わせて(でも本人の人生において適切な方向を見据えて)寄り添ったり、最低限でもクライアントさんが本当に何を求めてここへ来たのか、人生に今何を必要としておられるのか、引き出す技術は必要不可欠のはずです。


また、旦那さまや奥様との関係、お子さんを育てる親御さん、部下を育てる上司の立場などのかたも、カウンセリングとまでは行かずとも普段のコミュニケーションを円滑にしたり、お子さんや部下が言いたいことを適切に(本人がちゃんと言えるように)引き出したり、過保護でも不足でもなく受け取り汲み取ったり、そんな普段の当たり前のコミュニケーションを向上させるためにも、とても役に立つものでもあります。


潜在意識も含めた心身全体のしくみに基づいたコミュニケーションのしくみや、対人支援には本来どうしても必要となってくる「カウンセリング」に関して、現代、日本ではまだまだ、ちゃんと教えているところもシステムも少ないです。

しかし、本来はヒトが生活の上で「当たり前にやっている(できているはず)」のことこそ、専門家はちゃんと学び、適切に扱うことのできる環境が必要ではないでしょうか。


さらには、専門的な「カウンセリング」ともなってくると、実はカウンセリングの種類や技法もたくさんあります。クライアントさんの目的や、クライアントさんの状態、クライアントさんの潜在的に抱えているプログラムパターンによっても、その時その時に適宜必要な方向性、必要な技法、カウンセリングの種類まで、使い分ける必要があります。

もし、それをしなかったとしても、自分がどんなカウンセリングスタンスでクライアントさんの話を聞いているのか、ちゃんと適切に方向性を見極めることができているのだろうか、など、迷ったりすることもあるでしょう。また、環境が少ないので習ったようなこともなかなかないのではないでしょうか。

対人支援者さんなら感じることと思いますが、クライアントさんの話を聞くことは、「自分は適切な対応ができているだろうか」不安になることも多いのではないでしょうか。カウンセリングの適切な知識や技術、訓練が積まれていないと、なかなか、ただの「会話」であるカウンセリングほど怖いものはない、という状態もあったりするものです。

逆に、カウンセリングさえしっかりした技術があれば、その後やその中で行う心理療法やサポートサービスなども、深く効力の高い、非常に効果的なものとすることが可能となります。

カウンセリングだけで、深い催眠療法のパーツセラピー並みのリフレーミング効果・回復効果・向上効果などを可能とさえします。


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潜在意識の深い部分や幼いときに身につけた自動思考・自動コミュニケーションパターンなども包括していろいろな角度からのアプローチの心理療法を行うセラピストである講師イムラーンが、カウンセリングの基礎と理論・実践を交えて、学びたいかたにはしっかりと、また仕事にすぐに活かしていきたい人には最短距離で最大限に活かせるよう、受講生さんおひとりおひとりの中に自然に存在している個性や特徴をカウンセリングの中で効果的に発揮されるように結び付け、受講生さんおひとりおひとりに合った形ですてきな対人支援者さんとして成長されるためのお手伝いをいたします。


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