本ゼミのテーマは企業金融論です。ただし、ゼミでは論文を書いて発表することを目的としているので、企業金融論だけではなく、色々なトピックも扱っています。過去の論文のトピックは論文の実績を見てください。ゼミでの議論や研究を通じて、どのような問題が日本経済に存在しその解決策は何かを考えながら、論理的に考える能力を養っていきたいと思います。
ゼミでの大きな目的はグループで論文を作成し、3年次の12月に学外の論文大会で発表することです。そのために、必要な文献を輪読したり、必要な計量分析手法を勉強したり、パワーポイントを使ってゼミ生が興味のある新聞記事を発表したりしています。これらの活動を通じて、教員とゼミ生、もしくはゼミ生同士が活発に議論し、お互いの能力を向上できればと思っています。
論文大会に出場することの狙いは主に以下の通りです。
第一に、客観的な視点で物事を分析できる能力を培うことです。アカデミックな場に限らず、ビジネスの場でも同じことが言えますが、誰かを説得するとき、主観的な意見だけではなく、客観的なデータや事実、論理的な思考を必要とします。これらを提示して自分の意見を主張することは、日ごろからそれなりのトレーニングを積んでいないと、うまくできないと思います。
第二に、論文大会で他大学の学生と議論をすることで、「井の中の蛙」にならないようにすることです。日大は日本一のマンモス大学であり、経済学部だけでも多様な学生がいますが、他の大学には日大の学生とは違った様々な学生がいます。このような多様な学生と触れ合うことで、より広い知見を持ってほしいと思います。
第三に、グループで何かを作りあげることで、コミュニケーション能力を向上させることです。卒業して就職すると、ほとんどはチームで仕事をすることになると思います。その中で、自分がどのような役割を担えばいいのか、自分で考えて行動する必要があります。論文をグループで執筆する中で、自分の役割を考えながら作業をすることで、これら能力を向上させられると思います。
これらの能力は、誰かに教えられて獲得できるものではありません。ゼミにおける論文作成という作業を通じて、個々のゼミ生が考えながら、培っていってほしいと思います。
第四に、学生の時に何を研究したのかを、論文という形で残すためです。就職活動では、いわゆる「ガクチカ」や面接で、大学で何を勉強、研究したのかを聞かれます。単に「〇〇学」を勉強しました、と答えるよりも、「〇〇という問題意識で論文を書いて、××という結果を得て、△△という政策提言を行いました。ここから□□について学びました、、、、。」といったようなストーリーを答える方が、面接官によりアピールできると思います。
教員が考えるゼミとは、「自由に意見がいえる場所」「お互いが切磋琢磨し、能力を向上させる場所」「大学の思い出を残す場所」「生涯の友人を作る場所」「飲み会や合宿などでふざけあう場所(?)」であると思っています。
ただし、鶴田ゼミがこのような場所になるためには、教員が何かをするのではなく、ゼミ生が主体的に盛り上げる必要があります。ゼミに参加する皆さんが楽しいゼミにしてください。
下記のようなスケジュールで活動しています。なお、( )内はゼミ生の報告回数です。(あくまでも目安ですので、今後変更する可能性があります。)
二年
前期:金融に関連した書籍の輪読、新聞記事の発表(各ゼミ生の報告を1回担当)
夏合宿:グループでの論文の草案の報告(グループの報告を1回担当)
後期:統計・計量分析手法の習得(各ゼミ生の報告1回+グループの報告1回担当)
三年
前期:論文に関連した先行研究の報告、新聞記事の発表、論文の進捗の報告(各ゼミ生の報告1回+グループの報告を2回担当)
夏合宿:論文の中間報告(グループの報告を1回担当)
後期:論文の仕上げ、最終報告。その後、就職活動。(グループの報告を数回担当)
四年
前期:就職活動。終了次第、卒業論文の準備
夏合宿:卒業論文の中間報告
後期:卒業論文の完成