脳機能を支える栄養素とサプリメント戦略 認知症予防とリスク管理において、脳の健康を維持・向上させるサプリメントの役割を僕は特に重要視している。特に脳の健康は、自己抗体の産生や免疫系の異常との関連性が指摘されており、これらを踏まえた戦略的な栄養素補給がとても重要である。
脳機能低下と自己抗体の関係 脳機能の低下や神経変性疾患は、免疫系の異常が深く関与している。特に、アミロイドβ42(Aβ42)に対する自己抗体が形成されると、タウ蛋白やプレセニリン、脳由来神経栄養因子(BDNF)、神経成長因子(NGF)などとの交差反応が起き、神経細胞を攻撃することがわかっている。これを防ぐためには、自己免疫反応を制御し、神経保護を促す栄養素の積極的な摂取が非常に有効だと考えている。
NMNはNAD+を介したミトコンドリア機能の再活性化を促進し、神経細胞のエネルギー代謝を向上させることで、脳機能低下を予防するであろう。
強力な抗酸化作用を持ち、酸化ストレスを軽減すると共に、血液脳関門(BBB)の機能を修復し、自己抗体や炎症性物質が脳内に侵入するリスクを低下させ得る。
脳血流を改善し、脳内の炎症を抑える作用が確認されています。また、ミトコンドリア機能を維持する効果もあり。
クルクミンは強い抗炎症作用を有し、神経炎症を抑えることで、脳細胞のダメージを軽減することがわかっている。特にアミロイドβやタウタンパク質の蓄積を抑制する可能性が高いと考える。
これらの栄養素は、脳内のアセチルコリン濃度を高め、認知機能、特に集中力や記憶力の向上が実感しやすい。僕もかなり愛用している。
天然のリン脂質結合型オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)さらにはアスタキサンチンを、自然界に存在する天然配合量で含み、神経炎症の軽減やニューロンの保護、認知レジリエンス、脳レジリエンス向上に寄与するに違いない。
脳内のストレスを緩和し、BDNF(脳由来神経栄養因子)の産生を促すことで、ニューロンの再生と保護を促進することが示唆されている。さらに、カフェインの興奮作用を緩和する効果もありがたい。
抗炎症作用があり、脳内の酸化ストレスや炎症の低減を助け、神経保護に寄与する。また腸内の病原性微生物に対して抑制作用が強い。つまり、腸内レジリエンスの向上に寄与する。
オレガ由来ポリフェノール 強力な抗酸化作用を持ち、慢性炎症の抑制と神経細胞のダメージ予防に非常に役立つ。さらに強力な抗菌作用もあるため、腸内の病原性微生物を効率的に抑制する。
リジンはタンパク質合成やエネルギー代謝(Lカルニチン向上)、カルシウム吸収など身体の基礎機能において重要な必須アミノ酸であり、脳機能・メンタルヘルス面において補助的な役割を果たすサポート物質である。特に、アルギニンとの併用でストレス反応や不安を軽減することが知られている。
セロリやピーマンなどに含まれるフラボノイド。抗炎症作用を介して血液脳関門(BBB)の破綻を抑え、神経細胞への炎症波及を軽減する可能性がある。特にマイクログリアの過度な活性化を抑える報告があり、認知機能の保護に寄与しうる。
そばや柑橘類の皮に豊富なポリフェノール。血管強化作用を通じて脳血流を改善し、高齢者の認知リザーブ(Cognitive Reserve)維持を後押しするとされる。抗酸化作用も高く、慢性炎症の抑制を支援する。
緑茶やリンゴ、チョコレートなどに含まれる抗酸化物質。抗菌作用も強い。酸化ストレスを低下させ、ミトコンドリア機能や脳内シナプス可塑性をサポートする。グリア細胞の活性制御を介し、認知症の進展を遅らせる可能性が示唆されている。
ポリフェノール。強力な抗酸化作用や抗炎症作用をもつ。玉ねぎやリンゴに多く含まれ、脳の酸化ストレスや炎症を軽減し、血液脳関門を保護するとされる。抗ウイルス・抗アレルギー作用がある。血管内皮細胞や血管の健康にも寄与する。グリア細胞の過剰な炎症を抑制する可能性が示唆され、アルツハイマー病やパーキンソン病などに対する研究も進行中。
イチゴやリンゴなどに含まれるフラボノール。老化細胞(ゾンビ細胞)の選択的除去作用(セノリティクス)を持ち、炎症抑制や抗酸化を通じて組織恒常性や認知機能をサポートする。
細胞内で自然に合成されるポリアミンの一種。オートファジー促進やタンパク質恒常性(プロテオスタシス)の維持に寄与し、抗加齢・抗炎症的効果が示唆されている。
グルタチオン合成の前駆体として抗酸化・解毒作用をサポートし、細胞内のレドックスバランスを整える。脳内への移行性良好。肝機能や気道粘液の改善にも応用があり、免疫および炎症制御において重要な役割を果たす。
CoQ10(コエンザイムQ10)の還元型であり、体内で最も吸収されやすい形態とされる。30歳を境に低下する。強力な抗酸化作用とミトコンドリア機能の改善を通じてエネルギー産生を高め、細胞保護に寄与する。
小さな分子のレドックス補酵素であり、ミトコンドリアの新生や機能維持を促す作用が示唆されている。抗酸化・抗炎症機能を通じ、神経保護や認知機能維持の観点で注目されている。ユビキノールとのコンビネーションで、エネルギー産生効率と細胞保護機能の双方を高める相乗効果が期待される。
従来の画一的なアプローチではなく、自己抗体や交差反応性の免疫学的検査(ALX検査)に基づき、一人ひとりの免疫プロファイルを詳細に分析し、個別のサプリメント摂取戦略を構築することが重要です。
具体的には、ALX検査結果をもとに、自己抗体や脳関連タンパク質への反応パターンを把握し、それに合わせて必要な栄養素を投与します。これにより、神経細胞の損傷リスクを軽減し、脳内環境の安定化を促進することが可能です。
脳の健康を守る継続的投資としてのサプリメント 私たちは「脳機能改善は一時的である」と理解した上で、継続的かつ戦略的にサプリメントを摂取することが重要だと考えます。生活習慣や食事管理と並行し、栄養補給を通じた「脳の健康投資」を継続することで、認知症や神経変性疾患のリスクを軽減し、健康寿命の延伸につながり、「脳内未来」を明るくすることができるのです。