research

生物のマクロな振る舞いを見ていると、一定の目的をもっているように感じることがあります。例えば、生物は外界の情報を処理することで餌の多い場所に自ら動いて行きますし、胚発生過程では多くの細胞達が協調することで体が形づくられていきます。一方で、生物の基本素子である細胞よりもミクロな領域 に目を向けると、単に生化学反応などの物理プロセスが動いているに過ぎません。では、分子から細胞、多細胞の階層をまたぐことによって、どのようにしてあたかも目的をもったような生命機能が実現されているのでしょうか?本研究室では、数理的アプローチにより「生命システムが機能を発現する論理」を明らかにすることを目指しています。


現在の研究テーマは以下の通りです。

1)神経極性形成や軸索誘導など神経発生のモデル化

2)細胞骨格系が制御する細胞形態形成のシミュレーション

3)イメージングデータから生体内情報処理のシステム同定

4)情動を司る神経回路のモデル化 

5)動物の行動時系列から行動戦略を定量化する手法の開発


またコラボレーションとして、本拠点で得られたイメージングデータを画像解析により定量化し、統計的手法によりモデルを推定することで、生命システムのメカニズムを探っていきます。