「とこなめの笛」
Tokoname Whistle
2022
陶
Pottery
サイズ可変/ Dimentions
協力:INAXライブミュージアム、山﨑稚子 、遠山きなり、宮川大 、野村由香
Production support: INAX MUSEUMS, Yamazaki Wakako, Toyama Kinari, Dai Miyagawa, Nomura Yuka
「とこなめの笛」
Tokoname Whistle
2022
陶
Pottery
サイズ可変/ Dimentions
協力:INAXライブミュージアム、山﨑稚子 、遠山きなり、宮川大 、野村由香
Production support: INAX MUSEUMS, Yamazaki Wakako, Toyama Kinari, Dai Miyagawa, Nomura Yuka
私は、日本の近代以降の「彫刻」の美意識とその成り立ちについて疑念を持っており、常滑において窯業と彫刻が初めて交差した常滑美術研究所(国内でも非常に早い時期に設立された先駆的な取り組み)に強い関心を抱いていた。「あいち2022」に参加することになり、常滑で滞在制作する機会を得て、常滑で独特の発展をみせる、彫刻と陶芸が混ざったような「陶彫」という概念や、彫刻と窯業との関わりについて、いま常滑にあるものから遡及的に見ていくことで「彫刻」の始まりの姿や「彫刻」とは何かについて迫れるのではないかと考えた。そこで、常滑美術研究所に最初期に教師として赴任した3人の彫刻家、内藤陽三、寺内信一、菊地鋳太郎と常滑の関わりと、常滑の街の成り立ちについて数ヶ月にわたりリサーチとフィールドワークに取り組んだ。
そして、内藤陽三、寺内信一、菊地鋳太郎の一人語りのビデオと、3人の会議のビデオ、常滑の街のフィールドワークのドキュメントとして常滑に因んだオブジェ(笛)、さらに石膏のレリーフを制作した。これら作品を、大きな石炭窯を備える青木製陶所に、常滑美術研究所に赴任した架空の彫刻家のアトリエのようなイメージで構成しインスタレーションとして展示した。ビデオは全て台本は書かずリサーチに基づき即興的に演じている。笛オブジェ85個と量産笛約400個、そして石膏レリーフは、INAXライブミュージアム(やきもの工房)の全面的な協力のもと制作した。
展覧会の最後には、大勢で一斉にその笛に息を吹き込み、音を奏で、常滑の地霊(ゲニウス・ロキ)を呼び覚ますことを試みた。
*常滑美術研究所は、1883年、常滑の窯業の発展と近代化をにらみ後進の育成を目的に常滑美術研究所が設立された学校。
「陽三の為のプラクティス」
Practices for Yozo
2022
シングルチャンネルビデオ
Single channel video
サイズ可変/ Dimentions variable
Approximately 10 minutes
「寺内信一のためのプラクティス」
Practice for Shinichi Terauchi
2022
シングルチャンネルビデオ
Single channel video
Approximately 10 minutes
サイズ可変/ Dimentions variable
「菊地の為のプラクティス」
Practice for Kikuchi
2022
シングルチャンネルビデオ
Single channel video
サイズ可変/ Dimentions variable
Approximately 10 minutes
「石炭の幽霊」 Ghost of Coal
2022
石膏 Plaster
制作協力:INAXライブミュージアム
Production support: INAX MUSEUMS
常滑は陶芸、やきものの街として発展してきた。取材を進める中で見えてきたことは、陶工らが織りなす魅力的な物語だけではなかった。急須であれ土管であれ陶製品を作るということは、それだけ土をとり、木を焼くということでもある。松の木から石炭、今は電気やガスが燃料の主流だとしても、陶が膨大な物質と引き換えに生み出されていることに変わりはない。木を切り土を採取し、焼き損じた陶製品を積み重ねることで作り出された独特の起伏のある常滑の街は、近代化以降の人間と自然の関係性を象徴するものと言っていいだろう。
調査で街を歩くたびに、いつも何かがモヤモヤと黒煙の如く静かに付きまとった。それは常滑の地霊であったかもしれないし、あるいは、燃料となった松や、石炭などの化石燃料になる前の、かつて旺盛に茂った植物達の亡霊であったかもしれない。本作はそうした植物の亡霊の気配を、常滑で陶工の見習いたちが長く教材とした石膏レリーフに倣い制作した。
「常滑の為のプラクティス」
Practice for Tokoname
2022
シングルチャンネルビデオ
Single channel video
Approximately 10 minutes
サイズ可変/ Dimentions variable
協力:チャールズ・ウォーゼン
Cooperation: Charles Worthen
展覧会の最後には、大勢で一斉にその笛に息を吹き込み、音を奏で、常滑の地霊(ゲニウス・ロキ)を呼び覚ますことを試みた。
石炭、松、炎、海、石膏レリーフ、煙突、黒い雀の7種類の笛を型で量産し一緒に笛を吹いてくださった皆さんに配った。