雨がふれば山は崩れ、山が崩れれば家が流され、流された家のなかの人間の肉体は一瞬の衝撃で壊れてしまいます。どんなに偉い人もその賢い頭に、石か鉄の塊がツバメの飛ぶ程の早さでぶつかるだけで死んでしまいます。精神がどこまでも自由なものであるとしても、魚の様に泳げば窒息するし、鳥の様に飛べば落下してしまうのが人間であり、人間が物質や物理現象を超えられない現実は変えられません。

一つの石を拾いあげて、思い切り投げる。

投げられた石は放物線を描き、やがてどこかに落下する。そこが水面であれば波紋がひろがり、そこが地面であれば砂埃があがり、そこが誰かの肉体であれば衝撃がそれを殺すかもしれない。

たとえば、私は石を投げるように制作しています。

つまりそれは身体の確認であり、物質になった者たちへの呼びかけといえるものです。





NEWS

2019/1/1

あけましておめでとうございます。

お待たせしました。展覧会の情報です。

http://www.kanzan-g.jp/

この度はKanzan Galleryさんと3331です。

Kanzan Curatorial Exchange 「尺度の詩学」vol.3

黒田大祐「ハイパーゴースト・スカルプチャー」


2019年1月18日(金)- 2月17日(日)

12:00-19:30/日曜17:00まで/月曜定休/入場無料

TALK SESSION ① 「情報化する彫刻」+ レセプション

1月19日(土)17:30- 19:00(予約不要, 入場無料)

谷口暁彦(アーティスト)× 黒田大祐

進行:和田信太郎

RECEPTION : トーク終了後より

TALK SESSION ②「彫刻の正体」

1月27日(日)17:00- 18:30(予約不要, 入場無料)

小田原のどか(彫刻家)× 黒田大祐

進行:和田信太郎

TALK SESSION ③「東アジアと美術」

2月3日(日)17:00- 18:30(予約不要, 入場無料)

Jang-Chi(オル太)× 黒田大祐

進行:和田信太郎

企画:和田信太郎

施工+広報:コ本や honkbooks

助成:公益財団法人 テルモ生命科学芸術財団, 公益財団法人 日本文化藝術財団

協力:Gallery OUT of PLACE, ときわミュージアム, さっぽろ天神山アートスタジオ,

原都心創作空間TOTATOGA, 竹圍工作室, 本郷新記念札幌彫刻美術館

1930年代、東京美術学校彫刻科の建畠大夢(彫刻家, 1880-1942)の教室にはさまざまな国から彫刻家を志す若者が集っていました。留学生の多い時期でもあり、日本が帝国主義的な支配を拡大していった時代でもあります。建畠教室で学んだ学生たちはそれぞれの都合で母国に戻り、作家活動のかたわらで、高校や大学といった教育機関で美術教師としてその国の後進に影響を与えていったようです。

韓国の仁川(Incheon)にはマッカーサー像が建てられています。この作者の金景承(彫刻家, 1915-1992)は建畠教室で学んでいました。この金景承と同じ頃に学んでいた文錫五(彫刻家, 1908-1973)という人物は、朝鮮戦争後の北朝鮮で金日成像やスターリン像を手がけています。さらに建畠自身も1938年に伊藤博文像を制作し、現在においても国会議事堂の中に鎮座しています。

同じ時期ある教室で共に過ごした彫刻家たちが、自国の権力者の像を形づくっていた時代性も興味深いのですが、それ以上に彼らがその制作と同時に、近代芸術としての「彫刻」をそれぞれの国において、教育者として従事し伝えていったことに着目しています。「彫刻」は技術と美学をまるで伝言ゲームのように後進に受け継いでいったとも考えられます。

本展は「ハイパーゴースト・スカルプチャー」と題して、美術家の黒田大祐が彫刻家・建畠大夢の周辺とその教え子たちに焦点をあて、日本、中国、韓国、台湾といった東アジアを巡って制作したリサーチベースの展覧会です。

インタビューなどを行ない、東アジアに横たわる「彫刻」概念の様相と、彫刻教育について迫っていったリサーチを基に、制作活動として展開させ、映像作品を中心に構成しています。展覧会は、作品発表としての「ハイパーゴースト・スカルプチャー」(Kanzan Gallery)をメイン会場とし、リサーチを重点的に紹介するサテライト会場「不在の彫刻史2」(3331 Arts Chiyoda)を設けて、2つの会場で開催します。

(アーティスト・ステートメント)

建畠大夢(彫刻家, 1880-1942)の『おゆのつかれ』という彫刻作品を見たのは美術高校に通っていた頃です。作品が面白かったのは言うまでもありませんが、変な名前の彫刻家の作品だったのでとてもよく覚えています。その高校の中にはいくつか彼の作品があり、彼の作品に気を留めるようになっていきました。正直、私は高校生だったので「彫刻」というものをよく理解していませんでした。ですから、この頃に見た「気になるもの」は何でも意識的に自分の表現に取り入れていきました。2017年、私は韓国の仁川(Incheon)の小高い丘の上でマッカーサーの銅像を見ることになります。なぜかその銅像の造形が気になり調べてみると、建畠大夢の教え子の金景承(Kim Kyung-Seung, 彫刻家, 1915-1992)の作品であることがわかります。しばらく忘れていた名前に重なるように高校生の頃の記憶が蘇りました。私は妙な感覚にとらわれて、建畠が教鞭を取っていた時代とその教え子をめぐって調べるようになります。すぐに彼が私の高校の卒業生であること、私自身が彼の教え子の教え子の教え子に位置付けられることが解りました。

それから妙な縁に導かれるように、建畠の教え子、その教え子の教え子たちが気になり始め、彼らが何を「彫刻」と考え、どう生きたのかを調べるようになりました。日本、中国、韓国、台湾にわたる調査は、自分がほんの一瞬でも考え、信じてきた「彫刻」というものの正体を探る旅であり、つまるところ「彫刻とは何か」を考える旅でもありました。おそらく彫刻を学んだことがある人の誰もが「彫刻とは何か」そんな問いをめぐらせたのではないかと思います。学んだことがなくても、「彫刻」といわれるものを見て、「彫刻って何なの?」と思ったことがある人も大勢いることでしょう。私もよく考えました。しかし、学び考えたことと表現することは一致するわけではなく、いつの間にか「彫刻」について考えることはなくなっていき、作品制作とは別として捉えるようになりました。

ここに来て、再び「彫刻とは何か」と寒気のするような「問い」に立ち戻ることになったのは、呪いとしか言いようのない理不尽さと、解らなさがそこには付きまといます。建畠大夢のあの可愛い「彫刻」をみた高校生の頃に呪いが始まっていたのかもしれません。そうして呪われた私は、自分の「彫刻」と、作品制作との間にあるギャップを言葉にすることが出来ず、2つの事柄を別のものとして捉えることでやり過ごして来たのだと思います。ところで、この「呪い」は私だけのものなのかどうか。リサーチを終えて、私はほんの少しだけ、このことについて語ることができます。心当たりのある人は見に来てください。

「尺度の詩学」

都市や社会を通じて問題意識を見つけ、それを作品化する表現行為が少なくないなかで、あらためて尺度(スケール)という観点から思考論理や表現手法を意識的に問い直してみる。そのことによって物事の肌理を際立たせることができるのではないだろうか。表現を投げかけるときに、意図的に尺度を割り当ててみるだけで、伝わり方も(その残余も)別様のものになり変わる。尺度の切り替えによって、現象は複雑にも単純にもなるゆえに、問題意識を見出すそのアサムプション(前提)から再考してみようと本シリーズを企画しました。

リサーチ手法として年表をつくり「平成」「地下鉄サリン事件」について写真をメディウムとして再考する土屋紳一。見ていることの事実や実在している確かさを問い直そうと独自の手法を開発する美術家の長田雛子。彫刻教育から東アジアの歴史に迫り「不在の彫刻史」を体現化しようとする彫刻家の黒田大祐。「尺度の詩学」という企画シリーズのもとで、3名の作家が個展形式によって映像メディアで用いる新作を発表します。

【サテライト会場:不在の彫刻史2】

会期:2019年1月24日[木]-2月2日[土]

会場:3331 Arts Chiyoda, B104スタジオ

住所:東京都千代田区外神田6丁目11-14

開催時間:12:00-19:00

休廊日:なし

web:https://www.3331.jp




2018/12/1

下記の予定で展覧会やります!2つやります!

昨年から継続的におこなってきた、彫刻の教育とその伝播、そして東アジアに横たわる「彫刻」概念に関するリサーチと制作『不在の彫刻史-建畠大夢と留学生たち-』を基にした作品の展覧会です。資料もたっぷり。どこまで見せるかまだ考え中です。会場は2つ、同じテーマですが、3331はリサーチの様子をメインに、Kanzanは作品メインです。そして、2つの会場の距離(秋葉原と馬喰町)は、リサーチの中で見えてくる様々なギャップになぞらえてあります。みなさまのお越しをお待ちしております。詳細は追って公開いたします。しばしお待ちくださいませ。

そして、2つの展覧会は本当に多くの皆さんのご支援があって成り立っています。大変大変感謝しておりますが、お名前など様々、正確を期すために掲載はしばらくお待ちください。皆さま本当にありがとうございます。

○展覧会情報

□2019/1/24 - 2/2「不在の彫刻史2」

3331 Arts Chiyoda(スタジオ)東京

□2019/1/18 - 2/17

Kanzan Curatorial Exchange「尺度の詩学」vol.3

「ハイパーゴースト・スカルプチャー」

Kanzan Gallery、東京

助成: 公益財団法人 日本文化藝術財団、公益財団法人テルモ生命科学芸術財団

協力:Kanzan Gallery、 Gallery OUT of PLACE、 コ本や、ときわミュージアム、さっぽろ天神山アートスタジオ、原都心創作空間TOTATOGA、竹圍工作室





2018/11/13

日中韓台を巡って不在の彫刻史2のリサーチを進めています。

近日中に展覧会情報をUPします。

いつも予告だけ、「もうすぐします」のHPですが皆さま気長にお待ちください。未然の美しさ、言い訳の豊満さ、人間の甘さ、反省して頑張ります。


2017/12/10

トーキョーアーツアンドスペース本郷で「不在の彫刻史」を開催しています。http://www.tokyoartsandspace.jp/archive/2017/08/OS17-E03.shtml

橋本平八と自身の作品に関するものです。


2017/1/20-1/29

高松アーティストインレジデンス2016の成果発表で高松市中央卸売市場で展覧会を開催しました。展覧会の様子のビデオです。https://www.youtube.com/watch?v=07q28-zxWuo

2016/9/3 古都祝奈良 奈良町アートプロジェクト参加しています。東城戸町会所が会場です。近鉄奈良駅から徒歩10分ほどのところです。http://culturecity-nara.com/event_info/naramachi/

2016/3/21瀬戸内国際芸術祭2016参加しています。小豆島三都公民館裏の旧小学校が会場です。

http://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/shodoshima/



2015/11/26

HP改変中です。不具合のあるページがありますがご容赦下さい。

2014/7/25 展覧会に参加します。

アジアの夢ーBankART Life4

東アジア文化都市2014横浜

会期:2014年 8月1日[金]〜 11月3日[月・祝]

(休場日=第1・3木曜日) 10:00〜19:00

会場:BankART Studio NYK、他

料金:ヨコハマトリエンナーレ2014連携セット券

一般 2,400円(2,000)

大学・専門 1,800円(1,500)

高校生 1,400円(1,000)

※( )は前売り価格※連携セット券=「ヨコハマトリエンナーレ2014」「黄金町バザール2014」にも入場できます。※前売券の販売は~7月31日(木)までとなります。※BankART Life Ⅳの単独チケット¥1,000も販売しています。(8/1〜)http://www.bankart1929.com/大きな展覧会です。お近くにお立ち寄りの際は是非。

2014/2/19 個展開催します。昨年ワンダーサイト本郷で開催した展示も個展っぽい感じでしたが、それを除けば、7年振りになります。これまでグループ展は多くありましたが、個展という形は久しぶりです。もっと早く告知するつもりでしたが、自分のこととなると本当になかなか前に進みません。でもがんばります。

黒田大祐 個展 「ばんじいしころ」

2014/3/5-2014/3/9 10:00‐17:00(金土日は19:00まで)

旧日本銀行広島支店3階


2014/2/18 サイトオープンしました。まだ未完成のページがありますが、随時更新していきます。