中国四国心理学会第76回大会が無事終了しました。ご参加くださったみなさまに心よりお礼申し上げます。今回は、COVID-19の影響のため、はじめて、Webによる開催となりました。発表資料を一定期間Web上にアップロードし、11月14日から23日をメールで質疑応答する期間としました。14日の午後は、責任発表者の先生に素早く応答していただく期間としました。従来の対面式の研究交流に比べると、メールを介してのやりとりになるので、コミュニケーションが非効率的になると思われました。しかし、感染拡大防止の観点から、やむを得ない判断でした。
今回の大会では、一般研究発表32件、学部生研究発表3件、参加登録者56名(うち、非会員3名、学部学生4名)でした。例年よりは少ないものの、予想よりも多くの方に発表に参加していただきました。特に、若手の院生・研究者にとって、このような学会での研究発表の機会は貴重なものです。中止とせず、Webによるものであっても、大会が開催されたことはよかったという感想をいただいています。また、大会の開催場所によっては、宿泊して、大会会場まで行く必要がありますが、今回は、自宅から気軽にインターネットを通して会議に参加できました。こうした点も、今回の大会に限らず、COVID-19の影響で認識されたことです。
他方で、予想された通り、活発な研究交流は難しかったようです。あらかじめ抄録が公開されているとはいえ、メール(文)で質問するとなると、どうしても、相手が質問の意図が分かるように作文することに手間がかかってしまいます。対面のように、気軽に質疑応答し、相手の応答を聞きながら質問するということができません。発表した数名の方に聞くと、質問を受けた数は、数件程度ということでした。そういった意味では、Zoomのようなリアルタイム会議の方が交流はしやすかったかもしれません。
来年度は、COVID-19が終息し、例年のように、対面での大会が開催できることを期待しています。しかし、今後の状況については、誰も予測ができません。もし来年もWeb上で開催する場合は、今回の反省点を生かし、より研究交流がしやすい場にしていきたいと思います。
中国四国心理学会第76回大会準備委員長
湯澤 正通