学会員の皆様におかれましては、ますますご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。このたび、中国四国心理学会第74回大会を10月13日(土)・14日(日)の両日、東広島市市民文化センター(東広島市)にて開催する運びとなりました。広島国際大学は1998年に東広島市で開学し、健康・医療・福祉の総合大学として今年20周年を迎えます。心理学科としては、2001年に人間環境学部臨床心理学科として上里一郎先生牽引のもとスタートし、今年で18年目を迎えております。広島市内には中国四国地区唯一の専門職大学院および心理臨床センターを設置し、開学以来、200名を超える修了生を輩出し、9割ほどが臨床心理士を取得しています。大会開催校としては2回目で2006年に第62回大会から12年目の開催になります。この間、心理学を取り巻く状況は大きく変化しています。
本年度9月9月には、第1回公認心理師試験が実施されます。公認心理師の業務の1つでもある “心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供”に対する社会の期待も高まることでしょう。サイエンスである心理学にとってその成果を社会に情報発信することは重要な責務でもあります。一般市民へわかりやすく情報発信するとともに、市民のニーズを研究者がしっかり捉えることは、心理学への理解や関心の促進に加え、心理学に携わる人材確保、人材育成、心理学研究の発展にもつながります。
本大会では専門領域の枠を越えたアットホームな学際的交流、教育の将来をつなぐ世代間交流の中で、研究の推進、地域連携、産学連携の発展への一助となること願い、各企画を用意いたしました。
本大会では若い会員をはじめ、生徒、教員、保護者や一般の方にも心理学を学ぶことの魅力と将来性について知っていただきたく、広島県内の様々な大学の先生方のご賛同とご協力のもと、2つの市民公開シンポジウムを開催することにいたしました。一日目の「身近で役立つ心理学」では、「ウソ発見」、「夢の仕組み」など心理学の多様な視点から人間の「こころ」の不思議、面白さ、実用性を探究します。2日目の「未来を創る心理学の活かし方」では、これからの暮らしや未来に役立つ可能性のある最新の心理学的研究や手法について、中高校生や一般の方にもわかりやすく話題提供してもらいます。また、今回、学部生発表を一般発表と同会場で同時開催することにしております。
最後になりましたが第74回大会準備委員会一同、多くの学会員、また、高校生を含めた一般の皆様のご参加をこころよりお待ち申し上げております。