A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準は、3歳以上児の保育における、養護と教育が一体的に展開される適切な環境の整備と保育の内容・方法の取組について評価します。
(2) 趣旨・解説
○3歳以上児(3・4・5歳児等)の保育は、以下の事項に配慮して行う必要があります。
・ 基本的な習慣や態度を身につけることの大切さを理解し、適切な行動を選択できるように配慮する。
・ 子どもの情緒が安定し、自己を十分に発揮して活動することを通して、やり遂げる喜びや自信を持つことができるように配慮する。
・ 遊びの中で、全身を動かして意欲的に活動することにより、身体の諸機能の発達が促され、興味や関心が戸外にも向くように配慮する。
・ けんかなど葛藤を経験しながらしだいに相手の気持ちを理解し、相互に必要な存在であることを実感できるように配慮する。
・ 生活や遊びを通して、決まりの大切さに気づき、自ら判断して行動できるように配慮する。
・ 自然との触れ合いにより、豊かな感性や認識力、思考力及び表現力が培われ、自然との関わりを深めるように工夫する。
・ 自分の気持ちや経験を自分なりの言葉で表現することの大切さに留意し、子どもの話しかけに応じるよう心がける。また、子どもが仲間と伝え合ったり、話し合うことの楽しさが味わえるように配慮する。
・ 感じたこと、思ったこと、想像したことなどを、様々な方法で創意工夫を凝らして自由に表現できるよう、環境の設定に留意する。
・ 保育所の保育が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに留意し、幼児期にふさわしい生活を通して、創造的な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにする。
○3歳から就学前までの子どもの保育は、その発達的特徴を踏まえ、一人ひとりの子どもの育ちに合わせて基本的な生活習慣の定着を図るとともに、友だちや他の人々との関わりが深まり、ものごとへの関心を高めていくことができるよう、配慮することが必要です。
○保育所保育指針に示される内容(健康・人間関係・環境・言葉・表現)を、生活と遊びを通して総合的に身につけられるよう計画を立て、実践することが求められます。
○集団の中で安定して過ごすことができるようになることから、自己を十分発揮できるようになる段階を経て、友だちと協力して何か一つのことをやり遂げる、協同的な活動ができる段階に至るよう、保育環境を整え援助することが重要です。
(3) 評価の留意点
○3歳以上児の発達に応じた、保育室の環境と保育士の一人ひとりの子ども・集団への関わり等の保育内容を確認します。
○3歳以上児の発達過程に応じて、養護と教育の一体的な保育の取組の全体構成を明確にし、保育実践に取り組んでいるか確認します。