A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準では、子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びが豊かに展開される保育の取組・工夫について評価します。
(2) 趣旨・解説
○子どもが自発的、意欲的に関われるような環境を構成し、子どもの主体的な活動や子ども相互の関わりを大切にする保育が、生活や遊びを通して総合的に行われることが重要です。
○子どもが主体的に活動するためには、第一に、子どもが自らしてみようとする気持ちを受け止めること、第二に、安心して挑戦していくことができるように働きかけること、第三に、子どもが自らやり遂げたことを受け止めて子どもの満足感や達成感を共有することが重要です。
○生きていくうえで必要な身体的な発達の基盤をなすのが乳幼児期です。子どもたちが進んで戸外に出て、十分に体を動かすことができるよう、適切な時間や環境を整備することが必要です。
○友だちと協同で活動できるような環境や援助が必要です。一人でじっくりと取り組める環境のほか、子どもが友だちと協同して遊びや活動ができる機会を提供するなど、友だち同士のやりとりを促すような保育環境を整えるとともに、保育士等が子ども同士の活動をつなぐような援助が大切です。
○様々な人間関係として、クラスの友だち以外にも異年齢児や保育所の中の大人、地域の方との関わりなど、豊かな人との関わりの場や機会が設定されているかどうかも重要です。
○生活環境の変化から、子どもたちは身近な自然に触れたり、様々な人と関わったりすることが難しくなってきています。たとえ自然環境が豊かな地域に住んでいても、積極的に自然と関わるためには、これまで以上に保育士等の配慮が必要です。物理的にあまり豊かとは言えない環境においても、子どもたちが主体的に自然や社会に関わることができるように工夫することによって、その効果を最大限にすることが求められます。
○豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにするため、経験したこと、感じたこと、考えたことなどを自由に表現できる環境の整備や機会の提供により、援助することが必要です。
(3)評価の留意点
○乳児、1歳以上3歳未満児、3歳以上児などの発達に応じ、子どもが主体的・自発的に活動できる環境を整え、保育が行われているかを確認します。
○一日の保育のなかで、子どもが主体的に生活と遊びができるための工夫が、どのように行われているかを確認します。
○集団保育や異年齢保育、個別対応など、それぞれの場面で主体的に活動できる環境をどのように設定し、保育を行っているかを確認します。