A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準では、一人ひとりの子どもの理解を深め受容することにより、子どもの状態に応じた保育や援助が行われているかを評価します。
(2)趣旨・解説
○子どもの最善の利益を考慮し、心身ともに健やかな子どもを育てるために子どものあるがままの姿を受け止め、きめ細やかな関わりや援助をしていくことが必要です。そのためには、子どもを理解することが重要です。
○子どもを受容していくためには、家庭環境や生活リズム、一人ひとりの子どもの発達等から生じる一人ひとりの子どもの個人差を十分に把握し、職員間で共通理解を深めておく必要があります。
○子どもが安心して関わることができる保育士等の存在が、子どもの安定した生活を支えています。子どもの欲求や気持ちに応えて優しく対応することにより、子どもは心地よくなる喜びとともに、自分の働きかけによって応じられた行為の意味を感じ取ることができます。
○子どものゆったりとしたくつろいだ時間の流れは、保育士等の援助・配慮により支えられています。「早くしなさい」とせかす言葉や「ダメ」、「いけません」など制止させる言葉を不必要に用いないように配慮する必要があります。
(3)評価の留意点
○子どもの発達過程や家庭環境など一人ひとりの子どもの状態を十分把握したうえで記録し、職員間で共有するための取組について確認します。
○指導計画などに、一人ひとりの子どもを受容するための援助内容が書かれていることを確認します。
○観察や記録において、気になる場面や対応については、
①子どもの内面や状況を理解しているか、
②保育士がどのような配慮をしているか、といった点に留意して、その援助の内容を確認します。