A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準は、保育士等が保育の計画(全体的な計画と指導計画)や保育の記録を通して、自らの保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上を図るための取組について評価します。
(2)趣旨・解説
○保育士等は、保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通してその専門性の向上や保育実践の改善に努めなければなりません。
○本評価基準における自己評価は、保育士等の保育実践の振り返りであり、第三者評価受審にあたり第三者評価基準を用いて実施する自己評価とは異なります。
○保育所の自己評価は、個々の保育士等が行うものと保育所全体で行うものの2つに大別できます。
○保育士等の自己評価は、自らの保育実践と子どもの育ちを振り返り、次の保育に向けて改善を図り、保育の質の向上させることが目的あり、保育実践の改善のために行うものです。振り返りの視点として「子どもの育ちを捉える視点」と「自らの保育を捉える視点」があります。
○保育士等は子どもと生活を共にする中で、一人ひとり子どもの育ちをしっかりと捉えることができる専門性が何よりも大切です。保育実践の振り返りは、指導計画のねらいと内容、環境構成、保育士等の援助などが適切であったかなど、保育の過程の全体を振り返ることによって行います。
○保育士等の保育実践の振り返り(自己評価)は、保育士等が個別に行うだけではなく、職員相互の話し合い等を通じて行い、一人では気づけなかった保育のよさや課題の確認につなげます。こうした学び合いや協働の基盤を作ることも大切です。
○保育士等が行う保育実践の振り返り(自己評価)を保育所全体の自己評価につなげ、組織的・継続的に保育の質の向上に向けた取組を行う必要があります。
(3)評価の留意点
○保育所として、保育の質の向上に向けた保育士等の自己評価の実施方法を定めて実施しているか、保育実践の振り返り(自己評価)が保育内容の改善に生かされているか、保育所全体の自己評価につなげる仕組み等について確認します。
○保育所全体で行う自己評価は、「 8Ⅰ-4-(1)-①」、「 9 Ⅰ-4-(1)-②」で評価します。