A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準では、子どもの健康管理に関する保育所の実施体制の整備と、それにもとづく適切な健康管理の取組について評価します。
(2)趣旨・解説
○子どもの健康と安全の確保は、保育所での生活の基本です。そのためには、一人ひとりの子どもの健康状態、発育・発達状態に応じて、子どもの心身の健康の保持増進を図る必要があります。また、保育所は、子どもが集団で生活する場であり、一人ひとりの子どもに加えて、集団の子どもの健康と安全の確保に努めなければなりません。
○健康管理は、一人ひとりの子どもの健康状態と集団の状況に応じて日々、丁寧に実施することが大切であり、組織として子どもの健康管理に関する基本的なマニュアルを整備し、それぞれの職員が必要な知識等を習得しておくことが必要です。
○子どもの保健に関する計画(保健計画)を作成し、発育・発達に適した生活を送ることができるよう援助します。
○子どもの健康管理においては、保育士と看護師、調理員・栄養士等の職員ならびに嘱託医との連携が不可欠であり、一人ひとりの子どもの健康状態等の必要な情報の共有、実施体制を定めて施設長が責任者となり組織的に取り組むことが必要です。
○保育所での健康で安全な生活には、保護者との協力は不可欠です。常に密接な連携を図り、子どもの健康状態に関わる情報共有が適切に行われるよう心がける必要があります。
○保護者から、家庭での生活状況、既往症や予防接種の接種状況、乳幼児健診等子どもの健康状態に関する情報を得られるような取組が必要です。
○保育所における子どもの健康に関する方針や取組について、保護者に周知するとともに、子どもの健康に関する必要な情報提供を行うことが大切です。
○乳幼児突然死症候群(SIDS)は、それまで元気だった乳幼児が、事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気です。原因はまだわかっていませんが、保育所では、寝かせつけの際には、うつぶせ寝をさけ、睡眠時にチェック表を利用して乳幼児の様子を把握するなど、十分な配慮が必要です。
(3)評価の留意点
○健康管理に関するマニュアル、計画、記録等により、健康管理の実施体制・実施状況を確認します。
○保育所と家庭で情報共有しながら、子どもの健康の保持に努めている状況を確認します。
○一人ひとりの子どもの健康状態について、職員間でどのように情報共有を図っているかを確認します。