A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準では、長時間にわたる保育のための環境の整備と保育の内容・方法の取組について評価します。
(2)趣旨・解説
○長時間にわたる保育では、子どもがくつろいで安心して心地よく過ごすことのできる環境が大切です。そのため、保育室の環境、保育の内容、職員体制、保護者との連携などに配慮が必要です。
○子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置づけることが必要です。
○夕方以降の時間帯においては、子どもが一日の疲れを感じている時間であり、保育室が変わったり、年齢の異なる子どもが一緒に過ごすなどの環境の変化があります。家庭的でゆったりと過ごすことのできる環境や保育士等の関わりが必要です。
○保育時間の長い子どもに対しておやつや軽食を提供する場合は、子どもの生活リズムを視野に入れ、1日の食事の時間や量・内容などを保護者と情報交換し、献立について配慮することも必要です。
○保育士間で一人ひとりの子どもの状況について共通理解を図るとともに、引き継ぎの際には、保育士間での正確な情報の伝達により、子どもや保護者が不安を抱くことがないような取組が必要です。
○長時間にわたる保育においては、家庭との緊密な連携により、子どもの生活の様子や育ちの姿を伝え合い、子どもの思いや1日の全体像について理解を共有するなどの取組も大切です。また、保護者の心身の状況にも配慮する必要があります。
(3)評価の留意点
○指導計画等に長時間保育についての位置づけがされていることを確認するとともに、保育時間の長い子どもに配慮した環境の整備や保育内容・方法、保育士間の引継ぎ、保護者との連携がどのように実施されているか等について確認します。
○保護者の仕事上の都合等で、保育時間が予定よりも長くなった場合の子どもへの対応についても確認します。
○本評価基準に言う「長時間にわたる保育」とは「延長保育事業」に限らず、通常の保育が長時間にわたることも含みます