Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。
評価基準の考え方と評価の留意点
(1) 目的
○本評価基準は、子ども一人ひとりの保育の実施状況が適切に記録されるとともに、職員間で共有化されていることを評価します。
(2)趣旨・解説
○子ども一人ひとりに対する保育の実施状況は、保育所の規定にしたがって統一した方法で記録される必要があります。記録は、職員の情報の共有化を図るとともに、指導計画の評価・見直しを行う際の基本情報となります。
○適切に記録されているとは、
指導計画にそってどのような保育が実施されたのか、
その結果として子どもの状態はどのように推移したか、
について具体的に記録されていることを指します。
○また、記録のほか、子どもの状況等に関する情報の流れや共通化について、組織としての取組を評価します。
○子どもの状況等に関する情報とは、子どもの状況、保育の実施にあたり留意すべき事項、実施に伴う状況の変化、アセスメントや個別の指導計画等の実施状況等、子どもに関わる日々の情報すべてを指します。
○共有化については、知っておくべき情報が職員に正確に伝わる仕組みが確立していることが必要です。その際、伝えてはならない情報、担当者で留めてよい情報と責任者等へ伝えるべき情報、他部門への伝達が必要な情報、速やかに伝えるべき内容と後日整理して伝えるべき内容等が的確に分別され、決められた方法によって伝達されていくことが求められます。
○情報の流れと共有化について組織的に管理することは、子どもの状態の変化や子ども・保護者のニーズ等に対する保育・支援が十分ではない状況等に対して、速やかな対応を行うために欠かせないものです。
(3)評価の留意点
○引継ぎや申送り等は当然に行われていることとして捉え、保育所の特性に応じた共有化へのより積極的な取組を評価します。
○評価方法は、訪問調査において、子ども数名の個別の指導計画等と、それに対する記録等の書面を確認します。また、子どもの状態等に関する情報に関する具体的な取組を聴取し、書面でも確認します。