小学校低学年向けに作文指導する、その前にするべきこと
小学校低学年向けに作文指導する、その前にするべきことは、「ことば」を通じて「場面をイメージできる」ようにする、すなわち「イメージ喚起力をつけること」です。
ここで言う「喚起されるイメージ」とは、場面に描かれている要素のことで、場面とは「いつ」「どこで」「だれが」「何を」「どうした」や、「何が」「どんなだ」や、「何が」「あるかないか」などの要素から構成されているものだとお考えください。
そしてそれらに時間が流れて「それから〜どうなった」や、『なぜなら〜だからだ」などの付随情報が付け足されていきます。
小学校低学年というのは「文字(ひらかな・カタカナ・漢字)」を覚えて、それらを目でたどり、声に出して読みあげることが自在にできる段階とお考えください。
また、「こころ(心情や感情)」や「思い(欲求や欲望)」は、幼児の段階ですでに成立しています。
では、この段階で子どもたちの中に無いのは何でしょうか。
それは「考え(意見)」です。
次に、「作文」とは「文字を使って文章を作り、文章表現を使って、何か伝えたい内容を説明すること」ですから、したがって作文に書く「何か伝えたい内容」にあたる「考え(意見)」が無い状態で作文の書き方を教えるのには無理がある、ということになりますね。
以上のことから、次に作るべきは自分の「考え(意見)」の方だとわかります。
自分の「考え(意見)」を整理して「ことば」を使って伝える力を身につけさせるのに最も効果的な方法は何か。
その方法を傳塾 ~denjuku~ では、楽しく読めるお話の「場面を一つ、まるごと書き写す(なぞる)」という作業だと考えました。そこでこの度、小学生低学年向け作文指導の講座として「書く文講座」を開講する運びとなりました。
子どもたちにとって親しみのある物語の一つの場面を使って、情景の様子を説明したり、登場人物の心情や行動を説明する書き方〈型〉を、場面まるごと書き写す作業を通して身につけてもらうことがねらいです。
そして、自分の考えを整理して伝える際に、その〈型〉をまねして書くということをすれば、自分の考えも整理され、意見も明確になり、その結果、作文も書けるようになる、と考えました。もちろん「書く文講座」の中では「新出漢字」や「ことばの意味」、重要語句の空欄補充、内容理解を確認する読解問題などのワーク(演習)も行います。
ステップ1
本文の一つの場面を声に出して音読します。
2.ステップ2
先程と同じ場面を、ワークにうすく書かれた文字をなぞる形でたどります。
3ステップ3
先程と同じ場面を使って、空欄になっている語を補充します。空欄補充の作業を通じて、語と語の「係り受け」を確かめます。
最後に。自分の中に「考え(意見)」を作っていくと、その先、次にぶつかるのは「社会性」です。「道徳教育」が学校などの「公教育機関」で実施される内容は、子どもたちの心の成長にとって、とても重大な影響を与えていくと予想されます。