主催者より
この度は本上映会に興味を持って頂きまして、誠にありがとうございます!
この卒業・修了制作上映会は今年卒業する武蔵野美術大学映像学科の有志学生によって企画・出品されており、分野問わずそれぞれがそれぞれの道を模索した作品が並んでいます。有志による学外上映会は初めての取り組みで、手探りの中たくさんの方々のお力添えを頂きました。本当にありがとうございます!
当日を思うとワクワクします…楽しんでいただければ幸いです!
主催一同
教員より
小口詩子
武蔵野美術大学映像学科教授・プロデューサー・映像作家
多様な表現と若い才能がひしめき合う美大という中にあって、ここ映像学科でもまた、ユニークな人材が集まり、領域を超えて学び日々化学反応を起こしながら多彩な作品が生み出されている。学生たちの横溢するエネルギーをひときわ体感させてくれるのがその集大成となる卒業制作や修了制作。それぞれに実を結んだ作品群と学生たちの成長ぶりを目の当たりにするのを毎年本当に楽しみにしている。今年はキャンパス内にとどまらず、学生有志が学外展を目論んで、仲間を巻き込みながらまた新しいフィールドを切り拓いてくれ…さあ、楽しくなってきましたね!
髙谷 智子
TAKAYA Tomoko
武蔵野美術大学映像学科専任講師・アニメーション作家
みなさま、ムサビのアニメーション作品をご覧になったことはありますでしょうか?実は毎年とってもおもしろい作品たちが生まれているんです。
普段学生たちは、東京の自然豊かな住宅街の中で、大学や家で缶詰になりながら1枚ずつコツコツ絵を描いて過ごしているので、表に顔を出す機会は少ないかもしれません。
ですが、制作の道中で彼らが語ってくれるアイデアのおもしろさ、思考の解像度の高さ、美意識、膨大な作業量に対する負けん気(分厚い脚本・絵コンテを持ってくる学生もチラホラ…)、などにはいつも驚かされます。
基本的には、アニメーションは考えていないことは描けません(簡単に絵を消すことができるデジタルならなおさら)。1秒間に24ものコマが存在し、その1コマごとに作者の恣意が充ちているんです。その密度を感じながら観ていただけると、作者個々の狙いがより見えてくるかなと思います。それでも完成形は想定と異なるものになったりすることもあるので、アニメーション制作はとてもおもしろいんです。
もちろん、作品のクオリティも高いですよ。
研ぎ澄まされていて、一寸も気を抜いていません。
そんな彼らの作品ですが、例年学内でおこなわれる卒制展だけではどうしてもお披露目のタイミングや場所が限られてしまっていました。
彼らの作品をもっと沢山の方に観てもらいたいと思う一方、上映会を開催することは簡単なことではありません。日々制作のために1分1秒を大切にしている彼らのリソースを、上映会の準備に割くことはとても大変なことです。それでも今年は「自分たちの価値観を自分たちで発信していく力」を、大学生のうちに手に入れてほしいと思い、今回学生たちと話して、上映会に挑戦することになりました。
彼らの努力の結晶にぜひご期待ください!
また、今年から桐朋学園大学の学生さんとコラボレーションプロジェクトを開始しました。よりプロフェッショナルな音楽・音響の協力を得て、作品の更なる向上・発展を目指しています。そちらのコラボレーション作品にもぜひ注目してみてください!
ちなみに、実写映画もとてもクオリティが高く、一筋縄ではいかない作品が多くておもしろいですよ。
ぜひ今回の学生たちのチャレンジを応援していただけますと幸いです。