このページでは、リスナーさんにいただいたおたよりの内容を掲載しています。セクハラや性暴力についての描写が含まれることがありますので、フラッシュバックの恐れなどがある方はご注意ください。
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📬おたより📬
ラジオネーム:りつ
いつもチルいトークを届けてくださり、ありがとうございます。
女の子であることについて、自分がモヤモヤしていることを聞いてほしく、お便りを書かせていただきました。
自分は女の子ですが、常に「女に生まれて最悪だ」と思うことはありません。自慢の意味で捉えられそうですが、私はこのことに引け目を感じるのです。もちろん性別で悪いことをされることは嫌なことでない方がいいに決まってます。でも、私は嫌なことをされないと「女」にはなれないのかなと思ってしまうのです。
私は中学生の時、私はお店の中で痴漢に遭いました。指で撫でられる感覚はとても不愉快でしたが、その反面、「やっと痴漢が来た」と思ったのです。これで「女性」の社会のコミュニティに入れるのだと安心しました。
また、夢の中で、性的なことには発展しませんでしたが、年上の男性に何かを強要される夢を見ました。この夢を見た後、「なんで性暴力を受けなかったんだろう」と思いました。
生理の時とか、お腹が痛くなると「お腹が痛くて苦しいことを感じられている」と思います。
なんだか自分がおかしいと思って少し怖いです。
まとめていうと、女性としての「当事者性」が足りていないと感じるからこんなことを思ってしまうんだろうと思います。こんなこと、どう思いますか。
チルジェンダーメンバーからの返信:りんごより
りつさん、おたよりをくれてありがとうございます🥰メールをいただいてから時間がたってしまい、せっかくモヤモヤを打ち明けてくださったのにすぐにお返事ができずすみませんでした😭
女性でいるからには、女性差別や女性蔑視(ミソジニー)から来る不快な経験を一度はしないと女性としてのコミュニティに属せないような気持ちになる…という経験は、私もしたことがあります。
フェミニズムを学んだりフェミニストとして行動していると、「女性であるがゆえにほとんどの女性がこういった差別的な経験をしている」とか、「女性なら誰もが経験したことのある不快な経験があるからこそ、女性たちは連帯して戦っていける」といった言葉を目にすることが多いと思います。私は、実は痴漢に遭ったことは幸い一度もありません。だから、私もそうした「女性なら誰もが経験する…」みたいな言葉を目にすると、少しだけ不安というか、まだフェミニズムを語る人間として一人前ではないような気持になることがありました。
なので、りつさんがまるで強迫観念のように「女性として不条理な経験に遭遇しないと女性でいられない」と感じてしまうことは、りつさんがおかしいわけでは絶対にないと思います。"この世の女性全員が必ず経験する同一の何か"を前提に女性を定義したり、フェミニズムを語る言説がいけないのだと思います。女性だからって全員が全く同じ経験を共有することはあり得ません。なので、りつさんがもしまた今度、そうした状況に遭遇しなくてはいけないとか、生理痛を感じられて嬉しいとか、痴漢にあえてよかったと感じそうになった時には、女性であることはそうした共通の経験によっては決して定義されないことを思い出してみてほしいなと思います。誰もそのような経験をするべきではないし、生理痛だろうとなんだろうとおなかは痛くない方がいいだろうし。決してそのように感じる自分自身を否定するべきではないけど、そう感じさせてくる考え方には怒って、否定するべきだと思います。そうすれば、自分がなんでそんなふうに思ってしまうのか理解して肯定してあげられるし、全然おかしいことではなくて、そう思わされていたんだと納得できるのではないでしょうか。
このお返事が少しでもりつさんの役に立つといいなと思います。また何か感じたことがあればおたよりをください!りつさんがすてきな毎日を送れていることを願います💗
今後もいろんなメンバーによるおたよりへのお返事を
載せていきますので、お楽しみに!💕💫