CASYSを志望する方へ
所属
大学院
東京大学 大学院情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻に所属しています。
入試の詳細は研究科のページを確認してください。
提供可能な教育リソースに限りがあるため、当研究室では研究生は受け入れていません。研究生受入希望のメールには基本的に返信しませんので予めご了承ください。大学院入試の受験をご検討ください。
学部
東京大学 理学部 情報科学科を担当しています。
スタイル
「ストーリー」を大切にします
「なぜそのような研究をするのか」の「ストーリー」を重視して研究を進めます。たとえ技術的に高度な事柄であっても、「どのような問題に対してどのような貢献があるのか」「なぜそのような方法を採るのか」「何を明らかにしたのか」が説明できなければ、研究としてまとめることは難しいです。逆に、単にツール作りであっても、それらが説明できるストーリーがあれば、それは立派な研究になります。
「グランドチャレンジ」に取り組みます
王道を行く研究でグランドチャレンジに取り組みます。具体的には、何らかの指標で「世界一優れた」システム(ハードウェアやソフトウェア)の実現に必要な技術課題に取り組みます。そのために、観測結果の背後に潜む真理・本質を追求します。
オープンソース化を推奨します
開発したソフトウェアは可能な限りオープンソースでの公開を進めています。高前田がこれまでに開発したソフトウェアはGitHubにて公開しています。
向いている人
「なぜ」を追求するのが好きな人
物事の真理・本質を追い求めるのが好きな人
自ら手を動かして何かを確かめるのが好きな人
速いものが好きな人
研究室運営
連絡方法、コアタイム、ミーティングについて
連絡や情報共有、研究の議論にはSlackを用いています。
コアタイムはありません。各個人の裁量に任せますが、適度に研究室にいる方がスムーズに研究が進むと思います。高前田はできるだけ学生室に顔を出すようにするので、気軽に捕まえてください。コーヒーを飲みながら話をするのもありです。学生室にはエスプレッソマシン、冷蔵庫、スチームオーブン等がありますので、ご自由に(綺麗に)ご活用下さい。
週に1度程度、10〜30分程度で個別また研究グループ単位でミーティングを行い、研究の進捗確認やアドバイスを行います。
週に0.5〜1度程度、学生全員、研究スタッフ全員、高前田で全体ミーティングをしていましたが、人数が多いため現在は実施していません。
夜や休日はちゃんと休むことを推奨します。とはいえ、夜型の人もいると思いますので、体調管理だけはしっかりとするようにしましょう。(高前田も学生時代は完璧な夜型でした。)
時期によっては、不在が多い時期もあるかもしれませんが、オンライン・オフライン問わず気軽になんでも相談してしてくれると嬉しいです。そのような雰囲気の研究室になるように心がけます。
卒論や修論発表の前、および学会発表前には不定期で発表練習会を行います。他人の発表に質問をする練習の場でもあるので、できるだけ多くの方に参加して頂きたいと思っています。
その他、学会参加後の報告会や論文紹介の場も用意したいのですが、皆さんの忙しさに応じて適宜計画していきたいと思います。
共同研究企業等の学外でのうち合わせを行う場合もあります。その際の交通費等はもちろん支出します。
研究の進め方について
基本的には、各個人が1つの独立したテーマに取り組むことになります。自身の興味に第一に、楽しいと思える研究テーマに取り組めるように、日頃の議論等を通じてサポートします。新しいアーキテクチャや理論に関するテーマ、アプリケーションやソフトウェア、ハードウェアの実装寄りのテーマのどちらでもかまいません。一緒にテーマを考えましょう。
いきなり世界を変えるような革新的な研究成果を出すことは非常に難しいです。まずは自身が興味を持てる事柄について、不思議に思うことの調査や、あったらいいなと思うもの(ソフトウェア、ハードウェア)を作ってみて、小さくても良いので、その中から誰も知らないであろう気づきや、誰かを幸せにするであろう技術を明らかにすることに取り組みましょう。もし思い通りの結果が得られなかったとしても、何かしらの気づきがあると思います。大きな成果が出ないからといって挫けずに、色々挑戦してみましょう。それでも、もし何か困難なことがあれば、相談してください。適切に研究テーマの変更等を行いましょう。
素敵な研究のアイデアは雑談のような議論から生まれることも多いです。研究室で取り扱うテーマが広く、高前田を含めて、全員がすべての領域について詳しいわけではありません。皆さんの知見を雑談の形で良いので、異なる研究テーマを持つ学生にも共有して頂けると、そこから新しい発見があるかもしれません。
高前田は、コンピュータアーキテクチャが専門で、特にFPGAや専用ハードウェアによるドメイン特化アクセラレータを得意としています。また、ハードウェアやシステム設計を簡単にするためのコンパイラやフレームワークといった、基盤ソフトウェア技術も得意としています。汎用プロセッサのアーキテクチャ研究も好きで、関連する研究成果はあまりありませんが、チャレンジしていきたいと思っています。最近は、機械学習処理の高速化・効率化の研究にも取り組んでいますが、ハードウェアやシステムを理解しているからこそ思いつくアイデアを重視している点が、本家の機械学習・人工知能の研究者と違うところだと思います。
対外発表や共同研究について
国内外問わず、積極的に対外発表することを推奨します。学会だけではなく、勉強会などでの登壇も推奨します。是非、自身の技術力と研究力を外でアピールしてください。同世代の学生を含めて研究者の知り合いを増やしましょう。
修士課程では、修了までに査読付き国際会議で1回以上発表することを目標とします。多くの場合では、まずは国内学会での発表からスタートし、研究室内外の議論でブラッシュアップして国際会議への投稿・採択を目指します。
博士課程では、自身が楽しんで取り組める、名刺代わりとなる研究をして欲しいと思っています。博士課程の3年間は、自分の好きな研究テーマ・技術について没頭できる貴重な時間だと思います。この間に是非、自身が今後研究者・技術者として生きていくための、自分だけの武器を作りましょう。そうできるように全力でサポートします。
企業等で働きながらの博士課程への進学(社会人博士)も積極的に受け入れていきたいと思います。大学の制度も最大限活用して、無理のないように学位取得ができるようにサポートしますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。
研究室として、企業や他大学との共同研究を積極的に推進します。複数の企業と共同研究を進めています。学生の皆さんにも希望があれば参画して頂こうと考えています。
設備や経済的支援について
必要なものは適宜支給しますのでご相談ください。配属時に、ディスプレイ(EIZO・32インチ・4K等)、ラップトップPC(MacBook Pro 等、好きなもの)、キーボード(Happy Hacking Keyboard Pro2等、好きなもの)等を支給します。デスクトップPCが必要な方には別途支給します。FPGA等も自由に使ってください。
共有の研究機材としては、マルチGPUサーバーやメニーコアCPUサーバーがありますので、ご活用下さい。その他、必要な機材があればご相談頂ければ、外部資金獲得状況次第ですが、購入するようにします。
博士課程の学生には、できるだけ金銭的な不安なく研究活動に集中してもらうために、RA(リサーチアシスタント)や技術補佐員という形で経済的支援を行います。金額は高前田の外部研究費の獲得状況によりますのでお問い合わせ下さい。東京大学にはSPRING GXなどの博士課程支援制度(月額18万円程度、要確認)がいくつかあり、日本学術振興会・特別研究員DC1/DC2(月額20万円)の制度とあわせると、何かしらの経済的支援が得られる可能性が非常に高いです。当研究室では現在のところ、上記の博士課程支援制度等に採用されている場合は、その奨励金とあわせて月額28万円以上(目安)になるように、外部研究費による追加の経済的支援 (RA) を行っています。万が一、博士課程支援制度に採用されていない場合には、月額18万円〜20万円を外部研究費により支給可能です。詳細はお問い合わせください。
修士課程の場合にも、研究プロジェクトの補助をお願いする形で技術補佐員として雇用することがありますので、ご相談ください。
見学・質問
お気軽に高前田 (shinya_at_is_s_u-tokyo_ac_jp) までご連絡ください。オンラインでの研究室説明会も行っております。