ご挨拶 

釜山日本村創立者よりご挨拶


日本と韓国は隣の国で、釜山は日本から最も近い都市と言われています。私は2009年に、アメリカにあるプリンストン大学に客員教授として1年間勤務していました。その間、週末は現地の日本語補習校に子どもたちを通わせました。そして気が付いたのは、「韓国には日本人学校はあるが、どうして日本語補習校はないのだろう。」ということです。

韓国に帰国後2011年に釜山外国語大学の関係者を集めて「釜山日本村」の前身となる団体を立ち上げてパイロット活動を始め、2012年に正式に「釜山日本村」としての活動が正式にスタートしました。そして、毎年の活動により少しずつ釜山外国語大学のメンバーよりも釜山に定住する日本人夫婦や日韓夫婦の子どもたちや保護者が増えました。

 

また、2014年には釜山外国語大学の日本語創意融合学部において、国からのプロジェクトであるJ-BITスマート融合事業団が発足したことにより、この事業団のプロジェクトのひとつとしてNUHONMURAというプロジェクトを作り、2016年からは釜山外国語大学の学生たちが釜山日本村の子どもたちに1か月に1回日本語を教えるという活動をしました。このNIHONMURAというプロジェクトでは、子どもたちに日本語を教えることだけではなく、釜山外国語大学の体育館に釜山日本村の子どもたちを招待して日本文化体験や日本式の運動会を開くこともしました。

 

活動開始から、毎年変化し団体として大きくなった釜山日本村には2017年度から「見守り隊」という名の運営委員会も発足しました。これは事務局、会計、施設管理、幼稚部と小学部の保護者とサポーターで形成されています。保護者が自発的に運営に関わっていくことで釜山日本村の活動がより保護者たちの手で作りあげていくものとなることが期待されています。

 

2020年度はCovid-19の影響で釜山日本村の活動ができず、2021年度はオンラインで活動が再開され2022年度も引き続きオンラインでの活動となりました。2022年度は2021年度の経験を活かしたオンラインならではの活動を多く行なった1年でした。オンラインの経験を活かして、2023年度からはオンラインクラスとオフラインクラスの2つを運営しています。


今後も、韓国にいる子どもたちをオンラインやオフラインで繋ぎ日本語や日本文化を伝えていく活動を続けていきます。


釜山日本村創立者

釜山外国語大学

教授 鄭 起永(ジョン・ギヨン)