3.大舞台に立つ

大舞台に立つ

 春の「育心園」・「ちびっこ祭り」等、少しずつ発表の場を増やしていく中、大舞台での演奏を依頼されました。1997年8月30日「オーシャンブルー・ジャズフェスティバル」(ひたちなか市海浜公園)です。デビッド・サンボーン(アルト・サックス)やエルヴィン・ジョーンズ(ベース)テレンス・ブランチャード(トランペット)等、日本からは大西順子(ピアノ)や渡辺貞夫(アルト・サックス)等、世界的なジャズプレーヤーを集め、大々的に開催されるフェスティバル、その同じ舞台に、地元のバンド代表としてブルビギが選ばれたのでした。


 主催は日本テレビ。当日会場入りして部員達を驚かせたのは、まずテレビ中継車の多さ。さらにステージは巨大で、高く築き上げられたタワーに数え切れないほどの照明がつけられていました。 そのステージを見ただけで、当時のブルビギメンバーは舞い上がってしまいました。


 リハーサルは、なんと、デビット・サンボーンの後。目の前で見るジャズジャイアンツの迫力に圧倒されつつ、しかし、ブルビギはブルビギらしい演奏を披露、集まったジャズファンからも、賞賛の言葉をいただきました。この演奏の模様は、何度かテレビ放映されています。


 後日(2005年)、そのステージを見ていた国土交通省関東地方整備局の方から、「是非、茨城の小冊子『ひたみち』に掲載させてほしい」という依頼があり、ブルビギメンバーが『ひたみち』の表紙を飾ることになります。これは、高速道路のサービスエリアや、「道の駅」などで無料で配られているものです。その年の冬号にブルビギが掲載され、各地で配布されました。

オーシャンブルージャズフェス

HITAMICHI 2005冬 

 テレビ関連では、2005年、フジテレビとジャズ雑誌としては老舗の「スィングジャーナル」誌主催の「ウィンター・ビッグバンドジャズコンテスト」(東京キネマ倶楽部)に出場しました。「スィングジャーナル」誌から話があり、オーディションを受けたところ、見事出場権を獲得。

 イベント自体は、芸能人がビッグバンドに挑戦する、という番組の一環でした。しかし、出場したバンドは、明治大学・早稲田大学・甲南高校(神戸)など、ビッグバンドの名門ばかりでした。他団体のレベルの高さに圧倒されつつも、自分たちの持ち味を出し切り、審査員の先生方から好評をいただきました。この演奏の様子も、何度かテレビ放映されています。

 大舞台に立った、ということでは2006年6月10日の「浜松ジャズウィーク」(浜松アクトシティー)出演があります。これは、毎年出場している「スチューデント・ジャズフェスティバル」での演奏が評価され、日本学校ジャズ教育協会東日本本部の推薦を受けての出演でした。

 早朝、バスで学校を出発し、浜松まで8時間、演奏してまたとんぼ返りという、ハードスケジュールでした。しかし、往復の疲れも見せず、立派に演奏したのが評価され、講評の先生方から絶賛されました。特に国府弘子氏(ピアニスト)からはこの上ないお褒めの言葉をいただき、帰りのバスの中は大いに盛り上がったのでした。

浜松ジャズウィーク

宇都宮 Young Jazz 2008

吉野川ジャズフェスティバル

美しく瞬く眉山の夜景

 宇都宮での演奏もありました。「ミヤジャズ」(2004年)です。茨城でのブルビギの活躍が評価され、宇都宮に招聘されたものでした。

 宇都宮は、渡辺貞夫の地元ということで、ジャズに力を入れています。ミヤジャズは、市内繁華街に何カ所かステージを設営し、同時展開でジャズが演奏されるという大がかりなイベントでした。

 ブルビギはメインステージ(オリオン通り特設ステージ)での演奏を依頼されました。冷たい雨の降るあいにくの天気。しかし、ブルビギは若さ溢れる演奏をし、宇都宮のお客様を大いに湧かせました。また、地元テレビ局からもインタビューを受けるなど好評でした。このときの縁で、2008年「宇都宮ヤングジャズ」に招かれ、再び演奏することとなりますが。なぜか、この日も雨・・・。  


 さて、「大舞台」ということで、最も記憶に残るのは、「第22回国民文化祭吉野川ジャズフェスティバル」(2007年11月4日徳島県)であります。「国民文化祭」は文化における国体に位置するもので、文化庁が主催する国内最大規模の催事です。第23回が茨城で開催されるため、翌年開催の茨城代表ということで茨城県国民文化祭推進室の推薦を受け、ブルビギが参加することとなったのです。

 楽器の運搬等を考慮に入れると、バスでの移動が最適と考えられ、片道13時間、往復1700㎞のバス移動となりました。夜、学校を出発、バス車中で一泊。早朝、四国から見た明石の夜明けが神々しいばかりに美しく目に焼き付いています。

 吉野川市に到着後、つかの間の休息、そして演奏。疲れも見せず、精一杯の演奏を披露し、徳島のお客様からたくさんの声援・拍手をいただきました。あまりの声援の多さに、講評のプロジャズメンからひがまれたほどでした。

 夜は徳島市に一泊。市内の「眉山」にバスで登り、徳島の夜景を堪能しました。演奏の達成感と相まって、美しく瞬く眉山の夜景は、ブルビギ史上忘れられない一つの思い出となりました。


 翌年、2008年はいよいよ「第23回国民文化祭茨城」です。「ビッグバンドジャズフェスティバル」は、それまでの茨城県芸術祭の延長上に位置づけられ、小美玉市四季文化館「みの~れ」にて開催されていました。


 11月8日はアマチュアの部。学生バンドの部と社会人バンドの部に分けられました。ブルビギはホストバンドとして、学生の部の最後を飾り、その迫力ある演奏で喝采を浴びました。フィナーレの学生バンド合同演奏でも中心的役割を担い、フェスティバル成功に大きく貢献いたしました。

いばらきビッグバンドジャズフェスティバル2008