生物多様性JAPAN


(1) 沿  革

リオデジャネイロで開催される地球サミットへ向け、生物多様性の概念の普及と生物多様性保全に寄与するため、平成3年に任意団体として、生物学者、ジャーナリスト、法律家が集まり設立された。会長は、岩槻邦男(兵庫県立人と自然の博物館名誉館長、東京大学名誉教授)。

(2) 目  的

生物多様性保全のために地球上の人類が目指すべき目標を探求し、生態系を損なうことなく次世代に受け渡すための具体的な戦略を立案し、戦略の実現へむけて具体的な活動を行う。目的を実現するために各国、我が国のNGO、研究者、企業、地方自治体、政府機関とも連帯をはかり基本的な調査、研究、政策提言、専門家の育成、啓発、教育、実践活動をすることを目的とする(規約第2条)

(3) 過去の活動実績

平成3年  :生物多様性の概念の普及を目的とする任意団体として、生物学者、ジャーナリスト、法律家が集まり設立。年4回程度の勉強会を継続。

平成8年  :長野県軽井沢及び栄村など森林と林業の現状調査。公開シンポジウム「森から海へ」など、生物多様性のシンポジウム、勉強会、円卓会議を開催。

平成9-11年 :気候変動に関する連続シンポジウム、世界遺産に関する国際シンポジウム主催。

平成12-14年:移入(外来)生物種に関するワークショップ・シンポジウムの開催と海外の事例調査。ヨハネスブルグサミットへの参加と国際シンポジウムの開催。

平成15年 :IUCN,WBCSDなどが提唱する生物多様性啓蒙活動の普及および深化。Business & Biodiversity -The Handbook for Corporate Actionの日本語版作成。世界公園会議参加と展示。

平成16年 :外来(移入)生物種に関するシンポジウムの開催と啓蒙活動。「外来種リスクの評価と管理」に関する国際会議開催。タイで開催されたIUCNの世界自然保護会議に代表2名派遣。

平成17年度:「鳥獣保護セミナー・どうなる?外来種」開催。「外来生物に関する調査報告会」開催。「外来種セミナー・侵略的外来種とはどんな生物か?GISD外来種データベース」開催。シンポジウム「外来種対策の具体例と対策の問題点」開催。外来種データベースの作製。外来生物フリーフォトライブラリー作製。横浜国立大学、IUCNとともに平成16年度の「外来種リスクの評価と管理」の国際会議の成果をまとめた「Assessment and Control of Invasive Alien Species Risks」出版。

平成18年度:外来生物に関する環境教育セミナー5回開催。環境教育を目的としたシンポジウム「外来生物対策をどうするか」開催予定(平成19年3月)。外来生物データベースの内容の充実。外来生物フィリーフォトライブラリーの充実。地球環境基金主催「平成18年度地球環境市民大学校 外来生物対策シンポジウム~外来生物対策の現場から」企画協力。国際シンポジウム「ビジネスと生物多様性」開催。

平成19年度:シンポジウム「地球温暖化と生物多様性」開催。

平成20年度:「温暖化と生物多様性」(築地書館)出版協力。英語冊子Conserving Nature-A Japanese Perspectiveを作成し、ボンで開催された生物多様性条約COP9やバルセロナで開催されたIUCN第4回世界自然保護会議で配布。フィードバックのためシンポジウム・報告会を神戸・名古屋・東京で開催。

平成21年度:「都市と生物多様性ファクトシート」日本語版作成。生物多様性セミナーin金沢 「植物と生物多様性」開催。生物多様性国際シンポジウム 「私たちの命の源「植物」を守るために~世界植物保全戦略~」開催。COP10支援実行委員会主催「COP10プレ地方自治体会議」への開催協力。生物多様性国際シンポジウム 「植物戦略~生物多様性を守る~」開催。

平成22年度:「日本の自然と文化」「Japanese Culture and Biodiversity(日本の自然と文化の英語版)」、「日本の植物保全(Plant conservation in Japan)」、「新時代の自然環境保全」の冊子を作成。COP10の会議場、生物多様性交流フェア会場にて配布。TBS、グリーンTVの協力を受け「生物多様性」の映像50分を作成、5月生物多様性の日に合わせTBS-BSで放映、放映後の映像を再編集し、30分、15分版を作成し、COP10会場等で配布。15分版は英語版も作成、COP10に合わせて成田、中部国際空港ロビーで上映。COP10会場においても繰り返し上映した。6月生物多様性国際シンポジウム「植物と動物の関係」開催。10月COP10サイドイベントで日本の植物保全戦略に関する講演。COP10の生物多様性交流フェア会場でIUCNのジェフ・マクニーリー氏を招き、新時代の自然環境保全についてのセミナー開催。COP10開催中は(10月11日から29日まで)生物多様性交流フェアにおいてブース展示を行う。特別に作成したエコバックや資料の配付、展示を行った。

平成23年度:緊急・公開フォーラム「災害と生物多様性 - 災害から学ぶ、私たちの社会と未来 -」を開催。生物多様性セミナー「日本の植物保全戦略 - 世界植物保全戦略GSPC最終報告のあり方-」を開催。「災害と生物多様性 - 災害から学ぶ,私たちの社会と未来 -」報告書作成。

平成24年度:「日本の植物保全- 2010年目標の成果と2020に目標に向けての対応 -」を刊行。IUCN世界自然保護会議(韓国、済州島)参加。生物多様性条約COP11(インド、ハイデラバード)参加。

平成25年度:UNESCO/IUCN「自然の聖地 - 保護地域管理者のためのガイドライン」日本語訳刊行。アジア国立公園会議参加ならびにセッション運営。

平成26年度:災害と生物多様性に関する国際会議を開催(仙台)、世界国立公園会議でサイドイベントを開催(シドニー)。

平成27年度:公開報告会「神秘の国ブータンのレッドリストづくり:豊かで貴重な植物たち」開催。

平年28ー30年度:ブータン国生物多様性保全の共同計画の実施。

令和元年度ー:ブータンの植物多様性保全と持続可能な利用プロジェクトの実施。

(4) ダウンドーロできる出版物