Billee yoga space     

ヨーガ療法インストラクター スウィングル由紀子

一般社団法人日本ヨーガ療法学会

認定ヨーガ療法士

スウィングル由紀子

❇️ヨーガ療法とは?

心と体は相互に関係し深いつながりを持っています。これを「心身相関」といいます。高血圧、糖尿病など現代の不調の多くは心身症と言われ、心の認知を誤ることで不調がおこっています。ヨーガ療法で心身の感覚を意識することを行い、健康へと導きます。

1920年に、インド・マハラシュトラ市に設立されたカイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所で、伝統的ヨーガの科学的な研究が開始されました。伝統的ヨーガの技法や智慧を研究し、それに改善を加えることにより、一般の方や疾患を持つ方でも安全にできるように作られました。身体機能の回復を図るだけでなく、心の落ち着きや睡眠など精神的な健康を向上させる方法としても効果的です。生活習慣の改善や病気の予防、人間関係の改善など、日常生活にも応用ができます。最近では、ストレス性疾患、生活習慣病、介護予防や心の病気にも有効とする研究報告や、現代医学治療の補助療法としての効果が期待できるとする研究も増えてきました。

どなたでも安全に行えるヨーガ療法は、健康促進はもちろん、病気をしたけれど健康で楽しく暮らしたいという方にもおすすめです。なるべく介護を受けずに元気で長生きを楽しむ、100歳まで生きるということもヨーガ療法では可能になってきます


❇️一般的なヨーガとの違い

「ヨーガ療法(ヨーガセラピー)」と聞いて、どのようなイメージを持たれますか?

一般的なヨーガと違い、心身に不調(心身症)がある方のためのリハビリ的なヨーガというイメージがありませんか?「療法」と聞いただけで、難しく堅苦しい感じがしますよね。腰痛、肩・首凝り、股関節痛、膝痛などに良いといわれるポーズで不調を一時的に緩和する対症療法のイメージかもしれませんね。でも、健康な方でも、不調のある方でも、そして年齢を問わず安全にできて、「体を動かしたいな~」「心と体を緩めたいな~」「ぐっすり眠りたいな~」など、一般的なヨーガをする気軽なイメージで良いんです。でも、柔軟性やきれいで恰好良いポーズをとることには、全くフォーカスしていません。椅子に座ったままでも大丈夫です。プロップを使って無理に可動域を広げたりせず、ご自分の肉体だけで行います。「今日は硬いな〜」「肩が凝っているな~」「お腹が張っているな~」「気持ちが落ち着かないな~」「ネガティブな気分だな~」など、その時のご自分の様子に意識を向けていくことが大事なんですね。アーサナを基本にしたブリージング・エクササイズで心の内面に意識を向けていくことで、「どうして不調が起こってしまったのかな」「その不調(ストレス)にどう対処していけばよいのか」と、だんだん何かの気づきに繋がって、「不調を”根底”から改善していきましょう~」ということなんです。動きはあくまでもサポート役といってもよいかもしれません。「あれ、ストレスが軽減したら、肉体もココロも日常も楽になった!」と実感して頂けたら嬉しいです。子育て、仕事、夫婦間・家族・友人等の人間関係、金銭などの問題でキリキリしますよね。私もです(笑)「心を緩めて体が緩まる。逆に体を緩めて心が緩まる」と、ヨーガ療法は心身相関で見ていきます。

そして、アイソメトリック・ブリージング・エクササイズで、体に意図的に負荷を加えて緊張と弛緩を体感することで、日常のストレスによる心身の緊張を意識的に緩めることができるよう訓練していきます。そうすることで、「ストレスにタフな心身=不調が起こりづらくなる」に繋がっていくんですね。心身の緊張状態が続いて交感神経が優位の時は、心身の不調が起きやすく、良い考えが浮かばないものです。ヨーガ療法で、心身のオンオフを上手にスイッチしていきませんか?


私の指導するヨーガは、アイソメトリック・ヨーガ(押し合ったり・引っ張りあったり)で筋肉強化・緊張と弛緩の体感・アンチエイジング、アイソトニック・ヨーガで心肺強化、ブリージング・エクササイズで呼吸と共に「今ここ」に意識を向け自律神経を整えて内観を深めていきます。これらの動きに、あーとか、うーとか、んーなど、呼吸と動きに合わせて声を出したり、無音でしたりを組み合わせていきます。声を出すことにも、様々なメリットが実証されているんですよ!大きな声を出す必要はありません。ちょっと恥ずかしかったら、スターウォーズのダースベーダのような喉を鳴らすような感じでもいいんです。呼吸に意識を向けていくことが大事です。声を出すって気持ち良いですよ~♪ そして、最後に呼吸法で心を静め、テーマに沿ったヴェーダ瞑想や、ただ心の中を観察する心観瞑想で更に意識化を深めていきます。


❇️カラダ・呼吸・ココロに働きかける4つの方法

体技法(ヨーガニケタンメゾット™)

アイソメトリック(等尺性収縮)・ヨーガで押し合ったり・引っ張り合うことで筋肉を強化し、負荷を加えて緊張と弛緩を体感することで、日常生活で緊張した心身を緩める練習になります。アイソメトリックは、アンチエイジングが効果も実証されています。更に、簡単な動きのブリージング・エクササイズで呼吸と共に「今ここ」に意識を向け、自律神経を整えて内観を深めていきます 。

* Yoga Niketan Method™ は日本ヨーガ療法学会が申請している商標登録です  

体技法 (アイソトニック運動)

伝統的にヒマラヤ山脈でヨーガ行者が行っているアイソトニック(等張性収縮)・エクササイズで心肺機能を強化し、基礎体力をつけていきます。立位でも、椅子に座ってでも行えますし、回数や速度などは、その時の健康状態や運動レベルに合わせて無理なく行うことができます。

リラクゼーション

意識的にカラダの緊張を緩めていく方法です。心の落ち着きを取り戻したり、睡眠が向上したり、思考がクリアになるなどの効果があります。 

調気法(プラーナヤーマ)

気分を活性化または沈静化する呼吸など、目的に合わせた方法があります。自律神経のバランスが整い、感情のコントロールがしやすくなります。

瞑想法

ここ」に集中する瞑想や、日常生活を振り返る瞑想を通して、自分への理解が深まり、自分で心をコントロールできる力を身につけます。 


椅子ヨーガ療法

床に座ったり、立ち上がるのが難しい場合は、椅子に座ったままでも安全に行えます。

❝ヨーガ療法は、柔軟性、ポーズの完成度、運動レベルには全くフォーカスしていません。ヨーガ療法技法を通して、ご自身の心身を客観的に見る練習をします。そうすることで、ご自身の認知の仕方に気づき、角度を変えて物事を見ることで(認知の変容)、ストレス・タフになり、日常をココロ穏やかに過ごせるようになること(=心身の健康)を目的としています❞

❇️世界的に活躍されておられる、ヨーガ療法学会理事長で、私のお師匠さんでもある 木村慧心先生が、福岡のテレビ番組に出演された時の動画を、    YouTubeでご覧いただけます。ヨーガ療法についてお話しされています。20分と少々長めですが、もしご興味がありましたら、ご覧頂けたら嬉しいです♪