浅見研への所属をご検討されている皆さんに参考になる情報をまとめています。タイトルは「3年生の皆さんへ」となっていますが、学部3年生だけでなく、修士課程からの所属を希望される方、小中高校生・学部1, 2年生ですでに研究に興味がある方に向けて書いています。私と相談したい方、研究室見学をしたい方はこちらからご連絡ください。
コアタイム
コアタイム(研究室に来て研究をする時間帯)は設けています。原則、平日10:00~16:00をコアタイムに指定します。他研究室と比べると短めかもしれませんが、最低限研究室に来て欲しい時間帯として設定しています。また、この時間帯については個別の事情を考慮して、変更することも可能です。お気軽にご相談ください。
浅見研でやれること
私の研究室では、半導体を使って太陽光エネルギーの有効活用をする研究をしています。IV族半導体であるゲルマニウム(Ge)やIII-V化合物半導体であるヒ素リン系のGaAs, InP、InGaAs/GaAsP量子構造などを使って超高効率かつ低コストな太陽電池の実現を目指しています。ワイドギャップペロブスカイト太陽電池の研究も今年から始まりました。より詳しい研究内容はこちらからご覧ください。研究テーマはある程度は私から提案しますが、学生の皆さんが考えた研究テーマも、私の研究室でできる研究であれば、なんでも歓迎です。何かに縛られることなく、自由な発想を大切にしてください。また、研究室に高性能3Dプリンター(写真と動画)もあるので、ものづくりが好きな人は、その力を思いっきり発揮してもらえると思います。プログラミング(主にPython)をメインでやりたい方に適したテーマも用意しています。再生可能エネルギー由来の電力は何もしないと不安定なため、社会に供給する電力として適していません。その問題を解決するために電力マネジメントの最適化にも取り組みたいと考えています。独自のプログラミングコードを書いて最適化問題を解いてみましょう。
就職先について
来年度から1期生を取る段階なので、就職した宮崎大生はいません。前職の東京大学杉山研で私も指導に携わっていた学生は、ソニーセミコンダクタソリューションズや住友電工といった大手半導体メーカーに就職しました。太陽電池は半導体物理を学ぶ題材としても非常に適しており、卒業生は研究を通して身につけた基礎知識を仕事に活かして活躍しています。
メンバー
教員は私(浅見)です。宮崎大学工学部半導体サイエンスプログラムの福山研、荒井研と密に連携しながら研究を進めています。また、宮崎大学GX研究センターの高本先生、西岡先生とも連携して研究をしています。さらに、東京大学杉山研とも共同研究をしています。その他、海外の大学や研究機関(オーストラリア・フランス)、国内企業とも共同研究をしています。
学生の方については、来年度から配属が始まります。すでに、修士課程の方が2名所属されることが決まっています。来年度から所属される学生が浅見研の一期生となります。
浅見研に向いている学生
向き不向きは私にはわかりません。興味があれば、どなたでも歓迎です。あえて私の希望を言うと、よく笑う人、嘘をつかない人に来て欲しいと思っていますが、笑うのが苦手な人も大歓迎です(嘘をつく方は歓迎できません)。
研究室に所属するまでに身につけておくべき力
特にありません。研究室に所属してからでも十分間に合います。あえて言うなら、様々なことに挑戦して、失敗する経験をたくさん積んでおいてもらえると嬉しいです。遊びでもスポーツでも勉強でも何でも構いません。とはいえ、勉強の面で準備をしておきたい方もいらっしゃると思うので、勉強についても書いておくと、英語と半導体の基礎の勉強に力を入れると良いと思います(授業の復習でも十分です)。また、教科書を自力で読んで、「自分で勉強する力」を身につけることもおすすめします。
他にも皆さんが気にある情報はあると思いますので、細かい雑多な情報については下記のQ&Aの方に書きました。そちらも参考にしてください。一番下のGoogle formから私に匿名で質問も送れるようにしています。
楽しく研究をしましょう
「科学」を大事にしましょう
すぐに世の中の役に立ちそうな研究、役に立たなさそうだけど学術的に面白そうな研究、両方を大切にしましょう
浅見研では研究を通して少しでも世の中のエネルギー問題を改善・解決し、平和な持続可能社会を実現するという理想と目標を掲げて研究に取り組みます。その上で以上3つを研究理念とします。まずは研究を楽しみましょう。大学での研究は自由です。自分がやりたいと思ったことを楽しんでやることが一番です。そして、研究をするときには「科学(サイエンス)」を大事にしましょう。よくわからないことが起こったとき、どうしてそのようになったのだろう、という疑問を大事にし、それを「科学的」に検証・考察しましょう。その疑問が解消できたところで、それがすぐに世の中に役に立つかはわかりません。しかし、何が真に役に立つかは人間にはわからないので、一つ一つ科学的な知見を積み上げていきましょう。と同時に、すぐ世の中の役に立ちそうだと自分が思う研究もやってみましょう。学生でも複数の研究を同時にやってもちろんOKです。すぐに世の中の役に立ちそうな研究と役に立たなさそうだけど学術的に面白そうな研究の二刀流でいきましょう。
こちらのQ&Aは私が自分で考えた質問も含んでいます。
Q1. 修士課程に進まず、学部で卒業しても問題ないですか?もしくは、他大学の修士課程に進んでも問題ありませんか?
A1. 全く問題ないです。私としては、ぜひ修士課程にも進学していただいて、皆さんと長く一緒に研究をしたいという気持ちはありますが、学部で卒業して就職すること、また、他大学の修士課程に挑戦することも全力で応援します。特に他大学受験で推薦書が必要な場合には遠慮なく頼んでください。ただし、一部の研究テーマは卒業研究の1年で取り組むのは難しいものもあります。事前にしっかりと説明しますので、その説明を聞いた上で自分がやりたいテーマを選んでください。もしくは自分がやりたいテーマを提案してください。
Q2. 博士課程の学生は募集していますか?
A2. 今現在は募集していません。まだ、私が博士課程の学生を募集できる条件を満たしていないためです。2年後までには満たす予定ですので、来年度から配属される学生の方が浅見研の博士課程に進むことは可能になります。ぜひ、博士課程に進学することも検討していただき、一緒に研究を進められたらと思います。
Q3. 国際学会には行けますか?
A3. 幸いなことに皆さんのための研究予算は確保できていますので、研究成果をあげた方にはぜひ積極的に国際学会に行って欲しいと思っています(もちろん強制ではないです)。アメリカやヨーロッパで世界の研究者と議論を交わしましょう。国際学会で発表した内容については、なんらかの形で論文としても発表しましょう。修士課程の学生にとっては学費免除に関わる重要なポイントとなります。もちろん国内学会での発表も大歓迎です。全国・全世界を飛び回って、研究成果を広く世界に発信しましょう。
Q4. 研究室の飲み会の頻度はどれくらいですか?
A4. 決めていません。そのときの研究室のメンバーの意見を尊重します。今のところは少なくとも4ヶ月に1回(年3回)くらいは何らかのイベントを開いて、研究室メンバーの親睦を深められたらと思っています(日帰りハイキングとかも含めて)。もっと増やすことももちろんOKです。私自身はお酒がほとんど飲めないので、親睦会は料理が美味しいところを選びたいと思っています笑 お酒が弱い人(私)にも優しい会にしたいと思っています。
Q5. 浅見先生は厳しいですか?
A5. これは自分で答えるのは難しいです。授業での私も普段の私もそんなに大差ないと思うので、そこからご想像ください。研究室に遊びに来ていただければ、何かもっと分かるかもしれません。ご連絡をお待ちしています。荒井研のミーティングに参加させてもらっているので、荒井研の学生に聞いても何かわかるかもしれません。
Q6. どのような指導をしてもらえますか?
A6. 回答が難しいですが、プレゼン資料の作り方・発表の仕方、データの取り方・解析の仕方、研究の進め方、論文の読み方・書き方等々、丁寧に熱意を持ってお伝えするつもりです。ただし、皆さんのスタイルもあると思いますので、なるべく個々人に合わせて押し付けない、また、教えすぎないような自主性を重んじた指導をしたいと思っています。私自身も試行錯誤の連続なので、学生の皆さんからのフィードバックを期待しています。