大谷 美緒 Mio ohtani
大谷 美緒 Mio ohtani
絵本を作っています。展示に向けて1冊仕上げようというよりも、今ゆっくりだけど作り続けているものを作れただけ展示したいです。1冊はすでに9月に仕上げた「箱ネコ」という絵本。10年以上前に大谷隆と作ったものをデジタルでリメイクしました。
12月には、昨年6月に18トリソミーという重い先天性の病気を持って生まれた息子の虎とのことを中心としたものをつくりました。「ひょうひょう」というタイトル。虎との日々を残したいと思った時に、絵本にしてみようと思ったのがきっかけです。描き始めた最初より、虎だけでなく、新、葉、隆やまるネコ堂の日々のことを描けたらと思うようになりました。1冊とにかくできて、続きを描こうと思っています。私にとって、重病の子どもが産まれて一緒に生きていくことは経験もなくあまりに想定外の日々ではあるけれど、驚いたかというとちょっと違っているし、虎は自分の人生を当然に生きています。いろいろ思うことはあるけれど、特別さではないなにかで、このことを残していけないか。虎だけでなく日々のことを描けたらと思うようになったのはそういう意味だと思います。
絵本は長いことやろうとしてきたけどなかなか完成に至らないので、絵の描き方や印刷方法を以前よりかなり簡単なものに変えました。それは多分、虎との時間を過ごす中でどんなに稚拙でも今描いとかないと残せない気分や、後回しにしてしまうとなくなってしまいそうなことがあってそれがやだなと思ったから。おかげで絵本を2冊完成できました。今、描きたいなと思いつつ少し止まっていますが、これからもいろいろ変わっていくだろう日々のなか、作れる方法を考えて行きたいです。
絵本を作るだけでなく、今回はまるネコ堂に自作絵本・ポストカード等を載せる棚を作りたいと思っています。誰かが家に来てくれたときに、「まるネコ堂にはこういう棚があるから訪れた時には見ておこう」と思ってもらえるような定番の棚になっていけばと考えてます。私以外の作品の販売の機会にもなって欲しいです。芸術祭期間中は自作作品のみの展示です。
物理的なモノをどう扱うかというのは大きな、苦手な問題です。収納や物品管理は苦手である。「である」とか言って威張っている場合ではないんですが。
昨年の11月~年明けごろまで、虎の退院に向けて膨大なモノを購入しました。今まで買ったことがないものを、虎が帰ってくる環境を想像しながら注文していきます。疲弊しました。いつも買っているものを買い足すとか別に買い物でもなんでもないわと思うくらい選択の連続でした。
その買い物が始まる前の夏頃、すでに膨大な医療物品を管理していく生活を予見しはじめました。自分の物品管理の能力の低さに直面して、これをなんとかしていくことに決めました。それが今回身の周りのモノについて考えるきっかけにです。
そして買い物が始まる前から買い物をリストを作り、買ったものや感想のlogつけていきました。
物品リストはすぐに書き変わりの必要にせまられ、静的なものでなくいつもなんだか溢れかえっています。ピークは過ぎたけど、物品管理というのはきっといつまでも修正がかかるもので、表は常に書き変わっていくものを暫定的に記述するものなんだと理解へ移行しました。
少し違う方面から考えていると、「必要になって買う→使って→補充する」という形で使い続けるサイクルについて考えました。使うからその場所は異常にほこりが溜まったりしないという循環っていいなというような。沢山ものがあっても使われているものであれば問題を感じない。虎の医療物品はそんな感じ。
展示の棚を作るのは、作品を「見てもらう」できれば「買ってもらう」、「作り続けられる状況の一つとなる」、そして「また作る」という循環ができていけばなぁという気持ちです。関連してまるネコ堂のECサイト制作も進めるに至りました。
最初はもうちょっと家の整理整頓を進めたいという気持ちでいましたが、そういう感じにならず。この半年ほどで多少ものの管理能力がアップしたり、どういう風に自分の作品も含めた身の回りのモノを扱っていくか、考えの土台をつくっている感じです。
展示では、虎関連の物品のリスト、考え事のメモなどをファイリングしたものを展示予定です。
本館1階
大谷美緒
絵描き。革製品作り。家での食べる催しなどやってます。
まるネコ堂在住(約15年目)。まるネコ堂代表の大谷隆は夫。大阪府出身。1985年生まれで今年40才。3人の子どもがいる(7歳、3歳、0歳)。0歳の虎ちゃんは18トリソミーという重い染色体異常がある。道具やモノを大事にしたい仕事をしつつも、なんとなく道具・物品の管理がうまくいってこなかった。今年はちょっとそこを考えてみたい。