はじめに


このページでは、公認心理師であるサービス管理責任者が、ステップワン水戸で行ってきた心理検査の活用実践を、個人が特定されない形でまとめています。

心理検査は、本来、医療・教育・相談・産業など、さまざまな場面で用いられてきました。就労継続支援A型事業所においても、心理検査の結果を丁寧に読み取り、本人の実際の行動や作業状況、面談での様子と照らし合わせることで、本人理解や支援方法の検討に役立てることができます。

本報告では、心理検査を利用者を評価・判定するためのものとしてではなく、本人理解、自己理解、作業配置、支援方法、モニタリング、一般就労に向けた準備に活かすための資料として位置づけています。

検査結果は、それだけで本人のすべてを表すものではありません。しかし、本人の得意なこと、困りやすいこと、疲れやすい場面、対人関係の特徴、作業への取り組み方などを考えるうえで、支援者にとって大切な手がかりになります。

また、検査結果を本人にわかりやすく伝えることで、自己理解を深めるきっかけにもなります。自分の特徴を知ることは、苦手さを責めるためではなく、自分に合った働き方や支援の受け方を考えるための出発点になります。

この第1部では、これまで実施してきた各種心理検査の集計・分析・活用報告を通して、A型事業所における心理検査活用の可能性を整理しました。これらの資料が、利用者・職員双方にとっての活用シートとなり、サービス管理責任者によるモニタリングや、よりよい支援を考えるための一助となることを願っています。