大阪工業大学 ロボティクス&デザイン工学部 ロボット工学科
先端モバイルロボティクス研究室では,空を飛ぶドローンや地上を移動するビークルのように,自立したシステムとして自律的に移動可能な移動ロボットを使って,人の代替として活躍できるロボットのための技術について研究しています.特に,橋りょうなどの鋼製インフラ構造物を点検するためのドローン用の技術として自由に吸着・離脱の制御ができる磁気吸着機構や,GPSの電波が届かない環境における新たなナビゲーション技術,点検対象を認識するセンシング技術を中心に研究を進めています.
バッテリやコンピュータを含めた全デバイスを搭載した状態での稼働が求められるため,あらゆる面で小型化・軽量化・効率化が求められます.また,テーマごとにメカ設計・製作,回路製作,ソフトウェア開発,制御アルゴリズム構築,運動シミュレーション,最適化問題といった多彩なアプローチを行っており,ロボットの開発に必要な様々なフェーズを知ることができます.メンバーのページには各卒研生が取り組んでいる具体的な研究テーマ名も掲載しています.
ドローンの点検作業長時間化,作業手法の多様化を目指し,鋼材に磁気吸着した状態で点検作業を可能にするための技術です.
磁気吸着時の信頼性向上や平面だけでなく鋼管に吸着可能するなど,磁気吸着機構の高機能化に注目して研究しています.
断面がH字型をした鋼材上で側面に回り込むなど,構造の入り組んだ箇所でも移動可能なロボットの開発を進めています.
まだ機体がないため,ロボットのハードウェア,ソフトウェア,制御アルゴリズム,ユーザインターフェースといった多方面での開発が必要です.
橋りょうの下や建物内部などGPSの電波が遮断される環境において,超広帯域無線(UWB)を利用し,ロボットの位置を推定するための技術です.
ドローンへの適用だけでなくUGVを使用した測位空間の自律的な拡張や,配置の最適化も研究しています.
各画素に対応した距離データを取得可能なToF(Time of Flight)カメラによる点検対象の検出技術です.
水平なH字鋼以外の対象物について,検出アルゴリズムの開発を進めています.