パワーエレクトロニクスは,「回路システム」・「半導体デバイス」・「受動素子」などの複合技術であり、研究開発には、様々な分野にまたがる広い知識が必要となります。本研究室では,パワーエレクトロニクスの研究開発と,学内外での研究成果の発表を通じて,広い知識・技術の取得とプレゼン技術の向上を目指します。
例えば,提案するノイズ抑制手法をシミュレーション詳細に確認し,自身で設計・製作した実験システムにおいて実証試験をおこないます。すなわち,「机上検討」→「シミュレーション」→「設計・製作」→「実験」→「評価・検討」という「ものづくり」の一連の流れをすべて経験することができます。
得られた研究成果は積極的に学外において発表しています。4年次では,卒業課題研究の締めくくりとして,電気学会の全国大会における発表を目指します。大学院に進学する場合は,研究の進捗に応じて海外で開催される国際会議での発表を推奨しています。
研究成果は国内外の学会に参加し,積極的に発表しています。2023年度は2件の国際会議と3件の国内学会に参加しました。
研究室の配属が決まるのは3年次の後期となりますが,本格的に研究室の活動が始まるのは4年次に入ってからです。最初の2か月程度は研究プロポーサルの一環として,パワーエレクトロニクスの基礎知識の取得や,シミュレーションなどに取り組んでもらいます。その後,研究テーマを決定し,研究活動がスタートしていきます。
研究の進め方は,週に1度,30分から1時間程度の教員との打ち合わせをおこない,技術的な質問や進捗の確認を通じて,各自の研究を進めていきます。打ち合わせに設定した時間帯に限らず,空いた時間であれば,いつでも質問・相談を受け付けています。なお,研究室の学生間や教員との連絡は主にTeamsを用いておこないます。
加えて,研究室メンバー全員の前で研究進捗を報告するゼミが月に1度程度あります。企業との共同研究テーマの場合は,上記に加えて,企業との定期的な進捗報告があります(平均1~2か月に1度)。少しだけスケジュール管理が大変になりますが,学生のうちから企業の研究者の方と交流するのは,非常に良い機会になります。本研究室では,学生に与えられるテーマの約半数が共同研究テーマとなります。
研究室としてコアタイムは設定していませんが,習慣づけのために少なくとも毎日,研究室に居ることが望ましいです。
1年間の大まかなスケジュール。大学院生になると学会発表が多くなります。
オシロスコープやパワーアナライザ,各種電源装置に加え,パワーエレクトロニクスを研究する研究室としては珍しく,スペクトラムアナライザやネットワークアナライザなどの高周波信号を観測するための実験装置を保有しています。また,各自が実験スペースを割り当てられ,実験システムを自身で構築して,実験をおこなっています。
加えて,本研究室では多くのソフトウェアを使用して,シミュレーションや回路設計,測定結果の解析をおこないます。主なソフトウェアは以下の通りです。
回路シミュレーション:PLECS, LTspice
回路設計:KiCAD, Fusion 360 (3D CAD)
解析・制御:MATLAB & Simulink, Python, C言語
学生居室および実験室の様子。実験室では,研究テーマごとにスペースが割り当てられ,日々実験をしています。
研究室の見学などは随時受け付けていますので,以下のメールアドレスにご連絡ください。
秋田大学 理工学研究科
講師 髙橋 翔太郎
s-takahashi(at)gipc.akita-u.ac.jp (at)→@