デッサン力に長けている美術予備校講師
彼のデッサンの正確さは現役の画家も驚くほど
不器用で素直じゃないが、面倒見はいいし困ってる人は放っておけないタイプ。
しかし自身の気持ちを押し殺しがち。
健康的で自炊もするし、適度に運動もしている。昔からストレス発散に運動をしているので意外と筋肉があったりする。
幼い頃から両親が和道の絵の才能を見抜いており絵画教室に通わせていた。彼も気がつけば絵に夢中になっていたらしい。
当時から色はあまり使わず、モノクロ系統の絵を多く制作していた。特にペン画を好み、度々外に出かけては道端の花や景色を描いてきた。
絵画教室でも先生から大絶賛され、いわゆる優等生。大人しく真面目に勉強に励む姿から、いい子だ模範生徒だと言われ続けていた。
数年後に無事第一志望の芸術大学に受かり、絵画科に入る。
そんな時、同級生の瑠里を知った。
いつもスポットライトは自分に当たっていたはずなのに、そのライトは叶咲瑠里という違う人物を照らしていた。
和道自身、瑠里の異才に圧倒され今までの常識が覆された。憧れもきっとあったのだが、それより劣等感が勝ってしまう。
それから瑠里を逆恨みしてしまい、苦手意識を持つ。
彼が芸大を中退すると聞いた時、耐えきれず止めに行った、せめて中退する理由を知りたかった。なんとか聞けたが意味がわからず、モヤモヤしたまま芸大に戻った。
卒業してもこのモヤモヤは消えず、自信もなくしたのだが、美術に関わりたい気持ちはあったため美術予備校の講師になり今に至る。
「好きな色……青緑かな」
「石膏デッサンって難しい印象があるって言われるけどさ、そんな難しくないと思うんだよ。え?いや、皮肉ではなくて」
「ん?瑠里〜、何立ち止まっ……!!??おい!ちょ、おいってば!!外の壁に絵の具を!つけるな!!こら、こらぁ!!叶咲瑠里!!!!まだつけてないとかそういう問題じゃないだろ!!絵の具しまえ!!」
「うん、とっても綺麗に描けてるね。丁寧で、しっかり形も取れてる。でも、もう少しコントラストつけてもいいかな。明暗の観察を意識してみよう」
「叶咲瑠里ですか。ああ、そうですね、知ってます。……若くして異才を放つ芸術家で……はは、すごいですよ、彼は」
「よく分からないんだ。分からなくなっちゃったんだ。俺はなんで描いてるのかが。なんで、なんで描き始めたんだっけ」
線と形で表現する。
線の強さや柔らかさ、種類を上手く使い分け正確に表現しており、写実的。
特にペン画を好む。
また、和道のデッサンは現役の画家も驚くほどの正確さ。
因みに、絵の具などを使用した色のある絵も描ける。