【令和6年度 学校経営方針】
経営の基調
新型コロナウイルス感染症は、昨年5月に5類感染症に移行し、文科省は、今後の学校教育活動について、「単にコロナ禍以前の姿に戻るのではなく、これまで制限されてきた学校教育活動のうち、必要なものを回復させるとともに、GIGAスクール構想のもとで生み出されてきた多様な教育実践の工夫を取り入れることにより、いわば新しい学びのあり方へと進化を図っていくことが重要」との考えを示している。さらに、その留意点として、「1人1台端末をはじめとするデジタル技術を一層活用した個別最適な学びと協働的な学びの実現」「児童生徒が多様な他者と交流する豊かな体験活動の充実」の2点を挙げている。また更に、「教職員の働き方改革」や「部活動の地域移行」についても併せて取り組まなければならない喫緊の課題となっており、教育活動や業務内容の見直し、新しい学校づくりを大胆に進める意識が必要である。まさに、本当の意味でのカリキュラム・マネジメントが求められ、実行しなければならない。このことを受け学校では、地域や子供の実態を把握し、未来に生きる子供たちに必要な資質・能力を明確にした上で教科横断的な視点をもって、そうした資質・能力を確実に育成するとともに、社会との繋がりを重視しながら特色ある教育活動を進め、「社会に開かれた教育課程」の実現を確実に図らなければならない。
赤平市においては、一昨年から市内の小中学校が1校ずつとなり、これまで以上に小中の連携が円滑に図られるようになっている。さらに、市の教育執行方針で「小中連携の更なる推進」が掲げられたことを受け、ビルド&スクラップの考え方のもと、小中連携実行委員会を組織し、これまでの赤教研による研修と小中連携による9年間の効果的指導を実現するための研修体制に移行することとなった。
赤平中学校は、開校以来、多くの教職員の教育への情熱と献身的な取組により、数多くの生徒を育んできた。さらに、開校より現在に至るまで家庭・地域社会との連携、協力により地域の中で共に育つ学校として充実・発展し、望ましい校風が培われてきた。特に生徒会の自治的活動において「挨拶」「合唱」「校内美化」を三本柱として掲げ、伝統的に主体的に取り組む姿は本校の大きな特色である。また更に、学校運営協議会の機能も充実してきており、学校・家庭・地域が連動して教育活動を推進していく素地も整ってきている。
整えられた素晴らしい教育環境を有効に活用し、生徒が主体的に学ぶことができる場面を設定することにより、生徒自身が「わかった」「できた」「身に付いた」と学習に対する成就感や達成感を見出すことができる授業を実践し「学力向上」に引き続き取り組んでいきたい。そのためには、教職員一人一人が、新たな教職員の研修制度の意図と目的をしっかり理解し、それぞれの英知と力の結集、自ら授業改善を促進し、その力を組織「チーム赤中」として発揮し機能させることが不可欠である。また、地域・家庭と連携した家庭学習習慣の確立を目指した取り組みにも学校全体として取り組み、学力の定着も図らなければならない。
私たち教職員は、生徒が自らの人生を切り拓き、より良い幸せな生活を送ることができるよう、基本的な能力を身に付けさせることが本校の使命であることを自覚し、学校を支え育んできた保護者や地域の皆様の期待に応えるとともに、これまでの実践や評価などを踏まえ、諸法令のもと、未来の創り手となる「赤平を愛する」人材の育成に努めていかなければならない。そして、本校が生徒にとって楽しく、豊かな心で大いなる夢を持つことができる「学ぶわくわく感あふれる学校」、生徒・保護者・地域にとって愛着が感じられる「信頼され、魅力ある学校」、教職員にとって生徒の成長に喜びを感じ「働くことを誇りに思える学校」を目指し、生徒・保護者・教職員が赤平中学校で良かったと思える学校づくりを推進する。