ノート(またはメモ用紙),クリップボード,ボールペンは必ず持参しましょう。
加えて,現地の様子を写真で記録するのがおすすめです。写真があると,あとで研究発表をする際に,聞いている人にも現場の様子が伝わりやすくなります。また,スマートフォンで撮影する場合は位置情報(GPS)をオンにしておくと,訪問場所を正確に記録できます。
例えば,次のものがおすすめです。自分の予算や好みに応じて,使いやすいものを見つけてください。
ノート:Thinking Power Notebook:A5縦「ジャーニー」 (購入先:Amazon)
クリップボード:ライティングホルダー<就活スタイル>ダークグレー・クリップ付 品番:ヨハ-SK50NDM
カメラ:スマートフォンでよい。
GPSロガー:eTrex SE(もっと安く手軽なものがよいが,何がよいのかわからない。)
ボイスレコーダーは必須ではありません。
なくて困ることは少ないですが,あると便利な場面もあります(質問に集中できる,など)。
ただし,録音する場合でもメモは必ず取りましょう。録音だけに頼ると,後で聞き返すのにとても時間がかかってしまいます。
また,録音する際は事前に相手の許可を得る必要があります。無断録音はマナー違反になるだけでなく,信頼関係を損なう可能性もあります。
学生のうちは,無理にお土産を用意しなくても大丈夫です。
感謝の気持ちは,十分な事前準備や,調査結果の丁寧な共有などでしっかり伝わります。
ただし,先方に特別なご協力をお願いしている場合には,1,000円から2,000円程度のちょっとした手土産(お菓子など)を用意してもよいかもしれません。
必ずしも現地調査をしなければならないわけではありません。
テーマや目的に応じて,文献調査や統計データの分析だけで卒業論文をまとめることも十分可能です。
ただ,現場に足を運ぶことで,より具体的な問いや独自の視点が得られることもあります。
自分の関心やスタイルに合わせて,調査方法を考えていきましょう。
まずは自分が「気になる」「もっと知りたい」と思うことを出発点に考えてみましょう。
日頃のゼミ活動やフィールドでの体験,授業中に感じた疑問など,どんな小さなきっかけでも構いません。
最初から完璧なテーマを立てる必要はありません。興味を言葉にして相談することがスタートです。
教員との対話を通じて,テーマを少しずつ具体化していきましょう。
はい,いくつか大事なルールがあります。特に次の3点は必ず守りましょう。
出典の明記:他人の書いた文章やデータを使うときは,必ず出典を明記してください。コピペは厳禁です。
オリジナリティの尊重:自分の言葉で考え,自分の視点でまとめることが大切です。
提出期限の厳守:遅れると卒業できないことがあります。計画的に進めましょう。4年前期に卒業論文を完成させて,後期は思いっきり遊ぶという選択肢もあります。
このほか,書式(フォント,レイアウトなど)や提出方法などの細かいルールは,研究室からの指示に従ってください。
不安なことがあれば,早めに相談すれば大丈夫です。
原則として,パスワード付き ZIP ファイル(いわゆる PPAP 方式)はセキュリティ上危険とされており,使用すべきではありません。
ただし,相手先から「パスワード付き ZIP で送ってほしい」と求められた場合は,やむをえず従う必要があります。
その場合は,指示に従って ZIP にパスワードをかけ,パスワードは別のメールで送るようにしましょう。
Google ドライブのサーバー上にはファイルが安全に保管されています。サーバーからの流出の心配はありません。
ただし,ローカルの PC に同期しているフォルダ内のファイルが流出するリスクはあります。
つまり,自分の PC から漏れた場合,それは「Google ドライブからの流出」ではありません。
現在,Microsoft Word は標準的な文書作成ツールとして広く使われています。
しかし研究・教育の現場では,再現性や構造化された文書作成の観点から,Word は必ずしも最適とは言えません。
Word に関しては次のような意見もあります。
—「奇妙なことに,Word は最悪のエディタだと全ての人が知っているにも係わらず,皆が Word を使っています。 」(「8. Git のカスタマイズ — 8.2 Git の属性」『Git』 より)
文書の構造を意識して書く必要がある卒業論文では,LaTeX や Typst,Markdown などの方が効率的かつ再利用性に優れています。
LaTeX が難しいと感じる場合は,まず Markdown から始めてみるのも良い選択肢です。
Microsoft Excel は簡単な集計や表計算には便利なツールです。
ただし,次の理由から研究目的では推奨されません。
再現性が低い(どのようにデータが処理されたか,履歴が残らない)。
グラフ表示が不正確であることがある。
データ処理には,R や Python など,スクリプトベースのツールを使うことをおすすめします。
文字化けの多くは,実は Microsoft 系のソフトやサーバーの文字コード設定に起因しています。
macOS や iOS は,メールの文字コードに UTF-8 を早期に採用しており,Apple 製品間では基本的に文字化けは起きません。
メールが文字化けする場合は,中継サーバーや相手の環境によるものが多く,Mac 固有の問題とは限りません。
macOS は多くの点で優れた OS ですが,完璧ではありません。
特に,UTF-8 の中でも NFD(正規化分解形式)を採用している点には注意が必要です。
これは,濁点・半濁点などが1文字ではなく2文字で表現されるため,文字列の比較や処理で思わぬ不具合が起きることがあります。
例:PDF から「ば」や「ぽ」などをコピーして貼り付けた場合,見た目ではわからなくても,文字コード上は別の文字列として扱われることがあります。
ピンチはピンチです。
それをどう乗り越えるかに価値があるのであって,無理に「チャンス」と言い換える必要はありません。
冷静に状況を見て,何ができるかを考えることが大切です。