アーベル関数論セミナー

3回 アーベル関数論セミナー

日時:2024年10月18(金)15:00~17:00

場所:大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部E棟4階 E408 (大講究室) & Zoom (ハイブリッド開催)

講演者:松谷茂樹 氏(金沢大学)

タイトル:閉リーマン面でのワィエルシュトラスσ関数の代数的構成

アブストラクト:ワィエルシュトラスの楕円関数論をそのまま一般の閉リーマン面へ拡張し,アーベル関数論を代数的に構成する方法についてその概略を述べる.ワィエルシュトラスの楕円関数論が標準形で記述された曲線から出発するように,この構成においても,代数曲線$X$をワィエルシュトラス標準形として知られるアファイン曲線に限定する.この標準形は一般の閉リーマン面を表現可能なことが知られており,また,数値半群により多くの特徴が定まる.アファイン曲線の座標環$R_X$の数値半群から定まる加群に着目し,その相補加群を同定することで,デデキントの差積定理により,第一種微分,第二種微分,第三種微分を構築できる.これらを使うことで,曲線$X$に関わる楕円関数論と同様の一般の閉リーマン面に対するσ関数が構成でき,ヤコビの逆問題が解かれることになる.講演ではワィエルシュトラスの楕円関数論を概観した後に,それらの拡張として上記の構成について述べる.時間があったらDNAの超らせん構造の超楕円関数による表現についての最近の進捗についても触れる.


 

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本セミナーは,大阪公立大学数学研究所(文部科学省共同利用・共同研究拠点「数学・理論物理の協働・共創による新たな国際的研究・教育拠点」JPMXP0723833165)の共同利用・共同研究の一環として開催されます.

世話人:綾野孝則(大阪公立大学)

連絡先:ayano@omu.ac.jp