学校図書館✕新聞~主体的・対話的で深い学びの実現に向けて

2024年2月23日(金・祝)

主催:一般社団法人日本新聞協会 後援:公益社団法人全国学校図書館協議会

  主体的・対話的で深い学びをうたう現行の学習指導要領の下、学校図書館には読書活動の場の提供だけでなく、「学習・情報センター」としての機能が求められています。学校図書館には様々な分野の本や、複数の新聞が置かれていることが重要です。また、図書館資料と児童生徒、教職員を結ぶ学校司書の存在も欠かせません。

 学校図書館の整備・充実を図るため、政府は「学校図書館図書整備等5か年計画」を策定し、「図書の整備・更新」、「新聞の複数紙配備」、「学校司書の配置拡充」の3点の実現に向けて、地方財政措置を講じています。2022年度からの第6次5か年計画では、総額2400億円が講じられていますが、学校図書館の整備状況には地域格差が生じているのが現状です。財源として使途を限定しない地方交付税交付金が充てられており、各自治体による予算化が必要なためです。例えば、新聞の配備状況は、20年度の文部科学省の調査によると、小・中学校では5割にとどまります。日本新聞協会は、「新聞のある学校図書館」に向けて取り組んでいます。

 本フォーラムでは、学校図書館をめぐる現状や課題を踏まえ、学校図書館に期待される役割や、新聞活用・NIEの可能性について議論を深めました。 

<パネリスト>

稲井達也 

大正大学教職支援オフィス教授・

 同大学附属図書館長 

専門は国語科教育学、図書館情報学。博士(学術)。都立高校の教員時代、NIEを始める。都教育委員会指導主事、日本女子体育大学教授・附属図書館長などを経て現職。日本NIE学会常任理事、全国学校図書館協議会参事。

<パネリスト>

入山達也 

(葛飾区教育委員会事務局

学務課学事係主査) 

民間企業から2008年葛飾区に入職し、22年に現職。学校図書購入費の予算管理などを担当。同区は23年度から、公立の全小中学校への新聞配備を始めた。区教育委員会が一括で契約している。「枯れた技術の水平思考」をモットーに事務改善に取り組む。

<パネリスト>

副島江理子 

(日本新聞協会NIEアドバイザー

横浜市立本町小学校講師

十文字学園女子大学講師)

元横浜市立緑園東小学校校長。校長時代、情報活用能力や読解力向上に向けた学校図書館の環境整備に力を注ぐとともに、複数の新聞を配架し学校全体で取り組むNIEも推進。2023年から大学大学講師として、学校図書館教育を担当。

<司会>

関口修司 

日本新聞協会NIEコーディネーター) 


東京都公立小学校3校で校長を歴任。校長時代には学校全体でのNIEを推進したほか、朝学習の時間等に継続して取り組む「NIEタイム」を提唱。2016年4月より日本新聞協会NIEコーディネーター。 

NIE教育フォーラム(再録)

1 「理想の図書館像」

2 「学校図書館での取り組み」

3 「学校図書館で新聞に触れる」

4 「主権者教育と新聞」


※記事中の情報は全てフォーラム当時のものです。