リュター・ガーランシェナー

Ljutaa Gaaranshenaa

概要

南北には循環し、東西には果てがないと思われている世界の、北アメリカほどの大きさの大陸。そこに住まうは彼ら自身が「現生人類」と呼ぶ、有翼人です。かつてこの地にはドラゴン(?)が棲んでいました。ドラゴンは地上の大型生物を狩り尽くし、人類を空へと追いやりましたが、盛者必衰、技術を得て再び舞い降りた有翼人たちは彼らを絶滅させ、地に文明を築きました。それから十数世紀。空に浮く木材で組んだ帆船で大陸中の空を渡り、天から降るエタノールでボイラーを炊き、時々凄惨な戦火を交えながらも、新しい万年紀の前夜、彼らはついに近代から現代へとたどり着きました。

世界には数多くのフロンティアがあります。東には無限に続くと信じられている海洋が、西には夜と嵐が永遠に続く蒸気の谷とその先にあるもう一つの大陸があります。天とは何なのか――なぜ高高度ではエタノールの雨が振り、また時折降る良質な金属を含む隕石が落ちてくるのか。なぜ円筒上の世界でどこでも太陽は同じ位置に見えるのか?あるいはもっと喫緊の問題もあるでしょう。世界大戦のもたらした寒冷化も、文明誕生以来宿命的な問題であった富と格差の問題も、そしてなにより、生きるということへの避けられない問いも。

そんな、ところどころ荒唐無稽でファンタジックでありながら、同時にリアリティがあり人間的な、そんな世界を描いていきたいと思っています。彼らは容姿と遺伝子、また技術体系が我々とは違うとしても、間違いなく人類であって、我々の延長線にいて、そして歴史は繰り返したり、繰り返さなかったりするのです。

世界観を知る

歴史の概略は、電子同人誌「黒き神の首飾り」に書かれております。このページで全編ご覧いただけます。

黒き神の首飾り

pdf版はBoothからダウンロード ( 黒き神の首飾り )

随時記事を追加予定です。

作品紹介

(主なイラストはpixivにてご覧いただけます)

せめて世界のすべてを知りたいと願った

ページ準備中, プロローグ近日公開

世界大戦の終戦から5年、新しい万年紀の前夜を舞台に、世界の果てとも言われる辺境、旧敵国の植民地リュトゥナー郡に赴任した新卒官吏の葛藤と冒険を通し、激動の時代を描く長編小説です。独立した文学作品として執筆しているため、読むにあたりリュター・ガーランシェナーの世界に関する設定を知っておく必要はありません。本編はこのサイトの他、いくつかの媒体でも公開を検討しています。