ドラムマニアは電子ドラムを使って音楽を模擬演奏するゲームです。歴史は結構長く、1999年が初代なので、もう四半世紀(!)から途切れることなく稼働し続けているアーケードゲームになります。その特徴はなんといっても、そのリアルな演奏感でしょう。そもそも叩けば鳴るという特徴を持つ楽器と、リズムに合わせて叩くという音ゲーとの相性は抜群であり、特に大幅なメジャーアップデートがあったXGシリーズ以降はほぼ完全な電子ドラムセットとなっていて(無いのはライド/クラッシュシンバルの区別くらい)、実際のドラム演奏と遜色のない遊び方が可能となっています。
ところで先日ギターフリークスのブログも書いており、そちら品評(?)では、ギタフリを始めるきっかけとしてライブ演奏機能に惹かれて…というのはありえないだろうと断じてます。
一方、ドラムマニアはドラム演奏がしてみたい!がきっかけに十分なりうるだろうと思います。ドラムってその楽器セットを準備するだけで大掛かりなのでスタートが難しいです。一方、ドラムマニアを始めるのは簡単です。ゲーセンでお金を入れればすぐできちゃいます。そして、ドラムを模した筐体を、これまたドラムセットに合わせたレーンに沿って降ってくるノーツ通りに叩けば良いだけです。さあ、やりたいと思うならすぐに始めましょう!さあ!さあ!!
ただ簡単なのはそのルールというか仕組みであって、そもそもドラムを上手く叩くことってすごく難易度高いことだと思います。ドラムマニアでは、曲の攻略によって叩き方を身につけていくことになります。ドラムマニアはあくまでゲームであり、いかに譜面通りに叩けるかが問われています。ですので、どんなやり方であれ、リズム通り正確に叩ければOKですし、正確に叩ける人がドラムマニアが上手い人、ということになります。つまり、極論、ゲームを何度も繰り返し、正しく叩けるようになっていけば良いわけで、そこに正しい叩き方だったり、教えを乞うべき先生は必ずしもいらないわけです。すなわち、Just Do It. です。
とはいえ、無限無尽蔵にゲームをできるわけでもないですし、最短で上手くなるためのコツ、というのもあります。ドラムマニアの場合は、リアルなドラムにヒントがあります。つまり、ドラム初学者がどうやってドラムを始めるか、そのやっていることを知り、真似れば若干の近道になるわけです。このブログやYoutube動画ではそれを私なりに噛み砕いたものを説明していこうと思っています。
ところで、ゲーセンでうまいプレイヤーを見かけることがあると思います。そこで質問。ドラムマニアでうまく見える人ってどんな人ですか?
涼しげな顔で軽々と叩いていて、フィルもサラッと回している人はうまく見えるでしょう。逆に、必死の形相で、音もドカドカっと叩いている人はそうでもないのかな、と。余裕のある叩き回しができているとそれだけうまく見えるものです。まあ実際のところ、余裕があるかどうかなんて本人次第なわけで、周りから見ている分にはわからないわけですが。
それでも余裕がありそうなプレイってどこで差がつくか。その要素の一つが、力み具合です。
初回動画から座学で恐縮ですが、ドラムの叩き方からしっかり身につけていただきたいと思ってます。というのも、ドラムマニアは他の音ゲーと比べてもケガが多く、特に腱鞘炎、打撲、できたマメが潰れて流血、など、はしょっちゅう。気をつけないともっと重い怪我もあり得ます。
その根本原因は「過剰な力み」です。つまり、スティックに余計に力を込めてしまうことで、持っている手に疲労が蓄積されて怪我につながってしまう。ドラムを叩く力は作用反作用の法則に従い、スティックを介して自分の手にも負担をかけてしまいます。力みは周りから下手に見えるだけでなく、自分自身の怪我の原因にもなるわけです!
さて、力みなくスティックでドラムを演奏する上で大切なのが、ドラムは「叩く」ではない、ということです。スティックは振り下ろせば作用反作用で跳ね返ります。叩く意識が強いとその反作用を手で受け止めてダメージになりますが、バウンドさせてスティックを「ドリブル」させる意識を持つと、痛みも減り、怪我もしにくくなる上、スティックをベタッと止めるよりも上手く見えます。お得ですね。
今回覚えて欲しいのはこれだけ。跳ね返りの力でスティックは持ち上がる。この感覚がつかめればこの後のドラムマニアの上達が早くなると私は確信しています。
今回はドラムスティックについて。
ドラムマニアには誰でもすぐ遊べるよう付属でスティックが置いてあります。特にお店側で特別用意がなければ手にもつ部分が金属製のものになっています。
ただ、この付属スティック、なかなか癖があり、おすすめできません。まず、金属製なので持つと手が臭くなります。あと、持ち出されないようワイヤーで繋がってますが、これが演奏の時に邪魔。あと、これが一番問題で、普通のスティックと重量バランスが異なっていて、上記で説明したドリブル感覚がつかめません。ですので、付属スティックでのプレイはなるべく避けましょう。
お店によっては普通のドラムスティックを置いている場合もあります。ただ、自分のスティックを持っていた方がドラムマニアプレイ中以外での練習が可能ですので、マイスティックの購入をおすすめします。言うて1000円〜2000円なので、このゲームやったるぞ!と決心したらぜひ。
購入するスティック種類ですが、普通のでいいです。ドラムマニアをやる上ではチップ(先端)がなく、ただの棒になっているものをおすすめするプレイヤーは多いですが、多少値がはりますし、それに慣れると普通のスティックで叩けなくなる感じがあります。上手い人はスティックを選ばずできる。普通が一番です。
材質はヒッコリーが好きですね。スティックで使われる他の材質のちょうど中間くらいの重さとされていて、軽すぎると耐久性に難があり、重すぎると疲れるしドラムマニア筐体にも過剰な打撃かなと。
あと、楽器屋に行くとスティックにぐるぐる巻くテープのような物があります。こちらは滑りにくくなり、ドラムマニア最大の敵、ジェットスティック(スティックがあらぬ方向に飛んでいくこと)の防止につながります。ただ、これも良し悪しがあり、これに慣れてしまうと持ち方が雑になるかもしれません。
まあ色々かきましたが、かくいう自分も通称ポッキーなチップなしまっすぐスティックを使ってた時期はありますし、テープ巻いて使って、何故か手のひらのあらぬところに擦り傷作ってたりもしてました。そこからスティック変えていくタイミングで、やっぱ普通がいいなと思ったり、テープは甘えだなーとか考えてこのスタンスになってます。どこまで行っても自分が納得する道具となっていればいいわけで、愛着が持てることが一番な気もしますね。