大会シンポジウム

コロナ禍におけるコーチング心理学の実践:生き抜くこと、人生を楽しむこと

情報は随時更新されます(最終更新:2022.6.10)

開催日時:2022年8月7日(日) 10:20~12:00

開催場所:Zoomによるオンラインライブ

企画の趣旨

2020年からはじまったCOVID-19によるパンデミックは、人々の生活を大きく変え、その影響は社会・経済のみならず、人々のこころの健康にも及んでいる。2020年度における日本の自殺件数は、男性は17%、女性は31%増加していることが確認されている。大学生のメンタルヘルス調査においても、「なんとなく不安」「やる気がでない」と訴える学生が増加している。

 REBTの健康観は「生き抜くこと」「人生を楽しむこと」である。すべての人が遭遇しているコロナという共通の逆境に対応するためには、REBTのこの人生哲学は大変重要であると考える。そして、その哲学を実現するためには、深刻な心理的な問題を抱えている人だけではなく、成長し、目標達成を目指そうとする普通の人にも支援の手を差し伸べることが必要ではないだろうか。

 そこで本シンポジウムでは、普通の人をより元気にし、目標達成への伴走を行うコーチングの文脈の中で、コロナ禍の中で生き抜くこと、人生を楽しむには、どうすればよいのか、ということを、考えてみたい。

 具体的には、コロナ禍におけるコーチングの現状の紹介に続き、コーチング心理学の代表的な理論的基盤である、REBT、SFA、最近注目されているマインドフルネスの立場から、それぞれ発題を行い、このテーマについてアプローチする。なお、本シンポジウムの企画者および登壇者は「コーチング心理学概論第二版」の執筆者である。

シンポジスト紹介

西垣悦代先生(コーディネーター)

全体進行

関西医科大学 医学部心理学教室 教授 博士(学術)

専門:コーチング心理学、健康心理学

国際コーチング心理学会元会長のステファン・パーマー教授のもとで認知行動コーチングを学び(Certificate for Coaching)、その後理論的基礎となるREBTを本学会で学んだ(REBT心理士)。医療職や医学生を対象としてコーチング実践およびコーチングの指導を行っている。ポジティブ心理学やマインドフルネスにも関心を広げている。

主著:「コーチング心理学概論」(編著書)、「発達・社会からみる人間関係」(編著書)「ポジティブ心理学コーチングの実践」(監訳)、「ポジティブ精神医学」(分担翻訳)

原口佳典先生(シンポジスト)

コロナ禍におけるコーチング事情

株式会社コーチングバンク 代表取締役 / 一般社団法人日本支援対話学会 代表理事

アカデミック・コーチング学会 理事

著書『人の力を引き出す コーチング術』(平凡社新書 404)(2008年1月)

  『100のキーワードで学ぶコーチング講座』(創元社)(2010年1月)

木内敬太先生(シンポジスト)

コロナ禍におけるREBTの活用

(独)労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所・特任研究員

(同)合同会社実践サイコロジー研究所・代表 修士(心理学)、博士(医学)

キャリアコンサルタント、公認心理師、臨床心理士、REBT心理士

主論文:木内敬太(2018)認知行動療法に関する神経生物学研究の展望とRational Emotive Behavior Therapyへの適用.REBT研究 4(1),45-70.

森谷 満先生(シンポジスト)

コロナ禍における心身医療の現場の状況と解決志向コーチングの活用

北海道医療大学 予防医療科学センター 教授 / 北海道医療大学病院 心療内科 医師

博士(医学)

専門:心身医学、コーチング心理学、ポジティブ心理学

著書:ポジティブ心理学コーチングの実践( 西垣悦代監訳) 第8章 健康とウエルビーイングのためのポジティブ心理学コーチング (原著:Suzy Green, Stephen Palmer) 金剛出版 2019年11月

著書:コーチング心理学概論 (西垣悦代編集)第9章 医療におけるコーチングの応用 ナカニシヤ出版 2015年8月

石川利江先生(シンポジスト)

コーチング心理学とポジティブ心理学(仮)

桜美林大学心理・教育系教授、大学院国際学術研究科 教授 博士(人間科学)

臨床心理士、公認心理師、専門健康心理士

専門:健康心理学、健康分野におけるコーチング、認知行動療法など

著書:「健康の心理学」(サイエンス社)他