小林 あゆか
あいおい子ども園 0歳児クラス担任
・北海道の小さな村で4人兄弟の長女として育つ
・保育士歴:2年目 作年度は1歳児クラス担任
・趣味:手芸工作・映画鑑賞
・好きな遊び:アナログゲームや積み木
今年度の初めに、他の園の玩具などを参考に手作り玩具を作り、0歳児の保育環境に当てはめてみました。作っている間は、「子どもたちはどんな遊び方をするだろう?」「どんな表情を見せてくれるだろう?」と想像してワクワクしていました。
実際に子どもたちの遊ぶ様子を見ていると手作り玩具のメリットとデメリットが見えて、そこで既製品との違いが気になりました。
さらに想像を超える子どもたちの遊び方や、それに伴う育ちを見せてくれました。手作り玩具が持つ可能性をさらに追求し、その時々の子どもたちの育ちに最適なものを考えたいと思いました。
しかし、玩具に大切なことは「楽しい」「おもしろい」ということであるのが大前提であると思っています。
・自分たちで作るので目の前の子供に合わせたり、オリジナルのものを作ることが出来る。
・商品を買うよりもコストが抑えられる。
つまり手作り玩具はセルフオーダーメイドと言えるのでは…?
・素人が作るものなので、手間や時間がかかる。
・完成品にも差が出てしまうので造り方を統一させる必要がある為、職員間の連携も難しくなる。
つまり手作り玩具は面倒くさいものと言えてしまう…。
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手作り玩具のデメリットの克服
・それぞれの玩具の作り方をまとめておくのが一番。
・手順を決めることで、誰でも作ったり修理したりすることが出来る。ものづくりが得意な人はアレンジすることで玩具の幅も広がる。
次の段階に行く目安
➡︎子どもがその遊びを理解して子どもだけで遊ぶことができているということ。
スムーズに遊べるようになってきて慣れてくると、こちらが意図する遊び方ではないことが見られるようになり、簡単にできてしまうものよりも、「頑張ったらできそう」な難易度が子どものやる気になっていると子どもたちの様子からも感じられました。明らかに「飽きてるなぁ」と感じる前に次の段階の玩具を提供しいます。
色を意識することができる子はまだあまりいませんが、片付けることはできています。
・足りないものが子どもでも一目でわかる。
・揃った、気持ち良いという経験で片付けに慣れていく。
・目の前の子どもたちに合わせた玩具を提供する。
・体に対する玩具の大きさ、身体の発達、これくらいなら持てるかな?と、チューブの太さ細さ、用意する玩具の数(何セットか、素材は何個にするかなど)を考える
➡︎育てたい力(スプーンを持つこと、ハイハイ、つかまり立ち、感触の違いに気づく力)を有効的に伸ばすことができます。
子どもが新しい遊び方を教えてくれることで、また新しい玩具が生まれます。
鍵を触ったり、玩具に乗ったりすると大人は注意し、子どもは注意されます。お互いにストレスになってしまう行動ですが、玩具で遊びに変換したことで子どもも大人もストレスフリーに!
「こんな玩具あったらいいな」を自ら現実に!
既製品にも言えることかもしれませんが、泣いて遊べない子がいた時、気持ちの切り替えのきっかけとなり、玩具に気持ちが向いて遊ぶことができたことがあります。
ポトリンコの遊び方も子ども達によって工夫が見られました。
一つのポトリンコを取り合うのではなく、一人は素材を渡して、もう一人が穴に差し込むというような感じです。
・補修作業をできるだけすぐに行う。貼っていたものが剥がれてきたり、剥がれそうになっていたら先に直しておく。
・それができるように玩具別の説明書のように作り方や修理の仕方をまとめておくと良い。
・それぞれの段階の玩具を一度に提供するのではなく、初めは簡単なものから。そして遊べるようになってきたら次の段階へ…と進めていくことが大切です。その認識を職員間で共有しておくことで、保育観もずれにくいと思います。
・大人目線でつい注意したくなる行動。子どもにとっては「いたずら」や「悪いこと」をしようとしているのではなくただ楽しいことを求めた結果の行動かもしれません。その気持ちを守るためにも大人が遊びとして子どもたちに提供できるような柔軟な発想が求められるのです。