学卒院生からのメッセージ

藤浪 友美(宇都宮大学教育学部卒)

私は、『子どもが「できた・わかった」を実感できる主体的な学びのある授業』を目指し、2年間を通して研究や実習に取り組みました。

1年目の附属小学校での実習では,様々な授業を参観し,附属小の先生方から教科教育や教材研究の専門的なご指導を頂き、教科の特性や子どもの心を掴む発問、課題の提示法などを意識するようになりました。2年目の公立小学校での実習では、学校ごとに実態が異なる様子を体感しながら、1年目よりも多くの時間を子どもと共に過ごし、多くの授業実践をさせていただきました。子どもの身近なものと結び付けたり、それぞれの子が学びやすい学習方法を選択できる仕組みを用意したりするなど、授業づくりにおける重要な要素を学びました。

こうした2校での実習を通し、個の実態に応じた柔軟な授業づくりの大切さを胸に刻みました。

金野 大晟(宇都宮大学教育学部卒)

「大学4年間の学びだけでは足りない」と思ったことが、宇都宮大学教職大学院への進学を決めた率直な理由です。教職大学院には、この数行だけでは語り切れない多くの学びがあります。

現職院生と学卒院生は、ほぼ同様のカリキュラムの下で日々学び続けています。特に毎週金曜午後の「リフレクション」の時間は、互いの実習の進捗状況をざっくばらんに語り合い、その中で教授・現職院生の方々にご助言をいただける有意義な時間となっています。学卒院生は、附属小・中学校において長期インターンシップがありますが、現職院生と共に学ぶことによってこの時間で語ったことが非常に参考になりました。また、学校現場の生の声を聞き、学校教育の現状を知ることもできました。

子どもたちの姿をとらえ、一人一人の学びを保障するために、日々学び続けていきたいと思います。

鎌田 大河(白鴎大学教育学部卒)

教職大学院に入学してから現在まで、学部4年間では学びきれなかったことを日々学習しています。現在の学校現場の課題や改善方法について、授業を通して現職の先生方とともに正解のない問いに向き合い、議論を重ねています。

後期に開設されている「長期インターンシップⅠ」では、本学附属学校で自分が設定したテーマをもとに実習を行います。私は、附属中学校において「道徳等を基盤とした学級経営の展開~自己指導能力に着目して~」というテーマで行い、各学年の道徳、特別活動、総合的な学習の時間を授業見学やT2として入らせていただきました。そして、実習最終日は道徳の授業を自作資料で行い、道徳の教科化に向けた研究もさせていただきました。

大学の先生や現職の先生方とともに、すべては未来ある子どもたちのために、今の自分にできることを精一杯行っていきたいと思っています。

現職派遣からのメッセージ

鋪屋 佳子(在籍校:下野市立国分寺中学校)

教職大学院の講義は、共通科目を全員が履修します。特に私には「個に応じた指導の実際と評価」、「生徒指導の実践と課題」の授業での院生同士の話し合いは「理論と実践」の往還の時間となり、これまでの自分を振り返り新しい視点を取り入れる深い学びとなりました。

選択科目では、自分の研究テーマをもとに選択しますが、特別支援教育の講義は特に新鮮でした。通常学級に在籍する支援児の増加に伴う今後の大きな課題を明らかにしていきながらどう実践につなげていくべきかの方向性を見出す時間となりました。

また、小中等の異校種教員が集うため、ディスカッションでは中学校現場だけでは決して気が付くことができない新しい視点を手に入れることができました。

赤木 由喜(在籍校:栃木県立栃木特別支援学校)

開設される授業のうち、共通科目は必修のため、2年間を通して全科目を履修することで、育成する3つの力についてバランスよく学べます。選択科目は研究に関連する領域から履修することになりますが、これらの授業は、現職派遣の院生の自分にとって、これまでの経験や知識の枠を超え、新しい知見を得る大事な時間になりました。「学級経営」や「生徒指導」「現代教師論」などの授業では、学校種や立場に関係なく討論ができ、異なる視点の考えに触れられたことは、自分の教師としての歩みを省みる上でも、特別支援をとらえ直す上でも、とてもよい学びとなりました。

前期授業での理論の学びや視野の広がりを基に、後期には実習校での実践プロジェクトやリフレクションでの「語り」に取り組むことによって、理論と実践の融合や他の院生の学びを共有することもできました。2年次には更なる深まり広がりを得ることが期待できると考えています。