超高感度でオンサイト検出可能なセンシング技術の確立は、医療応用や環境測定など安全・安心社会の確立に向けて必要不可欠です。特に疾患の早期発見や迅速な創薬開発、刻々と変化する有害物質の高感度測定を様々なシーンで活用できる高感度・迅速かつ小型のセンシング技術開発が渇望されています。
本課題では、迅速診断可能な超高感度バイオセンサー素子の開発を進めています。
半導体デバイスは、ナノスケールの微細化に伴い原理的な限界を迎えつつあり、量子力学に基づく新しい動作原理のコンピューター素子の開発競争が世界中で激化しています。2010年ノーベル物理学賞となった炭素材料の一つであるグラフェンの発見は、原子層という新しいナノ材料工学を切り開くとともに、量子素子への応用研究が活発化しています。
本課題では、グラフェン材料の合成法開拓や量子素子への応用研究を推進しています。
AI技術は長らく現在に至るまでソフトウェア、および半導体電子回路の性能向上によりけん引されてきた。現行のAIシステムはデジタル回路で駆動されかつクラウドとの通信量および計算処理量が莫大でそれをまかなう消費電力が必要です。
本課題では、ナノカーボンマテリアル中のランダムネットワーク構造を制御し、その非線形ジャンクションの物理現象を原子レベルで解明し、電荷情報を緻密にコントロールすることにより、オールナノカーボン人工知能(AI)システムの基盤技術を構築します。