(実施)秋期 A1 死後の魂の民話考 -ヨーロッパと日本の霊性を垣間見る-

【講座目標】

死後の魂の存在を認める死生観は、現代においても、怪談や幽霊譚のような仕方で、生き続けています。

その意義はどこにあるのか、事例を紹介しながら探ります。 

【講座趣旨】

中里巧と山舘順は、『生命倫理事典』(大陽出版刊行)の編纂と出版に、10年以上の歳月と労力を注いできました。10年以上におよぶ編纂作業を通して延べ1000人以上の人々がこの編纂事業にかかわり、改訂を繰り返して3冊の事典を出版しました。

本事典は、日本の生命倫理学領域文献における金字塔であり、アメリカやドイツで刊行されている事典とともに、国際に代表的な事典です。

山舘は、教育者として、また、歴史家として、青年層の心理に熟知するとともに様々なフィールドワークを行い、その歴史的視野の広さは、他の追随を許しません。

本講座において山舘は、日本における霊性や死後の世界および現代の問題について概括します。中里は、キリスト教文化圏を中心に死後の魂の報告事例や、その歴史や意義および現代における諸問題を語ります。 

【講座期間】

第1回 10月15日( 日本やヨーロッパの死後の魂の民話や死生観

第2回 10月22日() キリスト教文化圏の死後の魂の民話

第3回 11月 5 日() 日本における古代中世の幽霊譚や怪談と意義

第4回 11月12日() 日本における現代の幽霊譚や怪談の意義

第5回 11月19日() 現代スピリチャリズムの世界

【受講者からの感想】

・東アジアから伝わった死生観(アニミズム)は今、日本にしかないといったお話、ケルトの思想と通ずるところを感じ、興味深かったです。エンデについても個人的にタイムリーな内容で深堀できて嬉しかったです。

・民話、怪異など一見俗っぽく、学術研究の対象ではないように見えるが、今回の講座を通して心性史としての意義があることを学んだ。

・毎回二人の先生の講座を楽しく受講させていただいています。 

【講座の様子】