2025年3月26日、3GeV高輝度放射光施設NanoTerasu(ナノテラス)のコアリションに単独加入している、11機関(北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京科学大学、名古屋大学、大阪公立大学、芝浦工業大学、東京理科大学、名城大学、物質・材料研究機構)、及び一般財団法人光科学イノベーションセンターによる「光共創科学コアリション戦略会議」を設立し、第1回会議を非公開で開催しました。同日には、ウェスティンホテル仙台を会場に、発足記念シンポジウム「ナノテラス/コアリションが変える産学官共創」を開催。当日は暴風の影響により東北新幹線が運転見合わせとなる中、現地には約60名の、オンラインでは約90名の産学官の関係者の方々にご参加いただきました。
第1回の「光共創科学コアリション戦略会議」では、従来の研究者間の個別連携を超えた学術セクタの戦略立案の場を形成し、今後ナノテラスを活用した課題解決型広域連携の構築や、国際競争力の強化、さらには産学官共創エコシステムの構築に一体となって取り組んでまいります。
発足記念シンポジウムでは、来賓の野田浩絵 文部科学省 科学技術・学術政策局 研究環境課長、小安重夫 量子科学技術研究開発機構 理事長より、ご挨拶を頂戴しました。
開会挨拶:
湯上 浩雄 東北大学 副学長
野田 浩絵
文部科学省 科学技術・学術政策局
研究環境課長
小安 重夫
量子科学技術研究開発機構 理事長
高田 昌樹
光科学イノベーションセンター 理事長
基調講演では、高田昌樹 光科学イノベーションセンター理事長 より『産学共創の次元をあげるコアリションの形成』と題してご講演いただきました。
その後、『ナノテラスの産学共創活用のビジョン』をテーマとし、酒井秀樹 東京理科大学 創域理工学部先端化学科 教授より『東京理科大学におけるナノテラス利用状況と産学共創活用について』、山崎裕一 物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター放射光イメージンググループ グループリーダーより『NIMSにおけるナノテラスの産学共創活用のビジョン』、北村祐二 株式会社ブリヂストン 材料開発統括部門分析基盤技術研究部 主査より『資源循環性社会実現に向けたナノテラス産学共創活用ビジョン』、中村哲也 光科学イノベーションセンター ビームライン部 部長より『産学共創のための戦略的活用』とそれぞれ題し、ご講演いただきました。
パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションでは、西堀英治 筑波大学 数理物質系 教授、井手本康 東京理科大学 副学長、増田卓也 物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター センター長、北村祐二 株式会社ブリヂストン 材料開発統括部門分析基盤技術研究部 主査、千葉大地 東北大学 国際放射光イノベーション・スマート研究センター センター長、中村哲也 光科学イノベーションセンター ビームライン部 部長が登壇し、「ナノテラス/コアリションが変える産学官共創」と題し、ナノテラス/コアリションという新たなイノベーションツール・枠組みによって、産学官共創を今後どのように発展させていくかについて、活発な議論と意見交換が行われました。
閉会挨拶:
谷口 尚 物質・材料研究機構理事
ネットワーキングの様子
シンポジウム終了後は、ポスターセッション&ネットワークキングを開催し、東北大学、筑波大学、東京大学、大阪公立大学、芝浦工業大学、名城大学、物質・材料研究機構、光科学イノベーションセンターによる『NanoTerasuを活用した産学官共創等に関する取組』をテーマとしたポスター展示、名刺交換会が実施されました。
本シンポジウムは、ナノテラスのコアリションに参画する学術研究機関が一堂に集い、産業界と学術界の連携を深耕し、課題解決を起点とした産学官共創を推進する重要な機会となりました。