結論――「提出した」と「学習した」は同じではありません
提出期限までに学校ワークを出すことは大切です。
まず出さなければ、先生は中身を確認できません。
ただし、提出物を出したという事実だけで、内申点や通知表が必ず上がるわけではありません。
たとえば、次の二つは、どちらも見た目では「提出済み」です。
答えを見ながら空欄を埋めた。
丸つけでは、間違いを赤で書き写した。
提出後は一度も開いていない。
まず自分で問題を解いた。
間違えた問題に印をつけた。
教科書や解説を確認した。
時間を置いて、何も見ずに解き直した。
テスト前に、印のついた問題をもう一度確認した。
同じ一冊を提出していても、学習の中身は大きく違います。
大切なのは、先生によく見せるためにワークを飾ることではありません。
学校ワークを使って、
自分が分かっているところ
分かっていないところ
教えてもらう必要があるところ
テスト前に繰り返すところ
を見つけることです。
提出物は、内申点をもらうためだけの作業ではありません。
本来は、授業で学んだ内容を確認し、自分の理解を深め、次の学習へつなげるためのものです。
現在の中学校の学習評価は、主に次の3観点で整理されています。
知識・技能
思考・判断・表現
主体的に学習に取り組む態度
また、定期テストだけでなく、論述、レポート、発表、作品などを含め、教科の目標に応じた多面的な評価を行う考え方が示されています。
「主体的に学習に取り組む態度」も、単に長時間取り組んだ、たくさん書いたということだけではありません。
粘り強く取り組むことに加え、自分の理解や学習方法を振り返り、必要に応じて学び方を調整しようとしているかを見る考え方です。
したがって、
「ワークを最後まで埋めたから大丈夫」
とは限りません。
中身を理解し、間違いから学び、次の問題へ生かせる状態になっているかが大切です。
提出物を出しているのに内申点が上がらない8つの理由
提出期限が近づくと、終わらせることが最優先になります。
分からない問題を考えている時間がなくなり、答えを見ながら空欄を埋めてしまうことがあります。
本人としては、さぼっているつもりではないかもしれません。
「提出しなければいけない」
「空欄があると怒られる」
という気持ちから、何とか完成させようとしています。
しかし、答えを写せばワークは終わっても、理解できていない問題は残ったままです。
その状態では、定期テストで同じ問題が出ても、一人では解けません。
提出物を完成させることと、問題が解けるようになることが分かれてしまっています。
理由2 間違い直しが、赤で答えを書くだけになっている
丸つけをしたあと、間違えた問題の横に正しい答えを赤で書く。
多くの中学生が行っている方法です。
しかし、正しい答えを書き写しただけでは、解けるようになったとは限りません。
特に数学や英語では、
解説を読んだ。
答えを書いた。
何となく分かった気がした。
という状態で終わりやすくなります。
本当に確認したいのは、
答えを隠して、もう一度自分で解けるか
です。
一度目は間違えても構いません。
間違えたあとに、考え方を理解し、自分の力でやり直せるようになったかが重要です。
数学で答えだけを書く。
国語では、本文の根拠を示さずに選択肢だけ選ぶ。
理科や社会の記述問題では、必要な理由を書かない。
このような状態では、本人がどこまで理解しているのか、外から見えにくくなります。
頭の中では分かっている子もいます。
ただし、答案や提出物で確認できるのは、実際に書かれている内容です。
先生へ過剰にアピールする必要はありません。
しかし、自分がどのように考えたかが分かる形にはしておきたいところです。
途中式を書く。
使った公式を残す。
本文のどこを根拠にしたか確認する。
理由を一文で説明する。
これは内申点のためだけではなく、間違えた場所を自分で見つけるためにも必要です。
空欄のまま提出する。
答えだけ写して提出する。
どちらも、分からない状態が解決していない点では同じです。
分からない問題があること自体は、悪いことではありません。
ワークは、分からない問題を見つけるための教材でもあります。
問題は、分からないまま提出日を迎え、その後も何も確認しないことです。
教科書へ戻る
解説を読む
学校や塾の先生へ質問する
家庭教師と一緒に考える
基礎問題まで戻る
どの方法でも構いません。
「分からなかった」という事実を、次に何を学ぶかへつなげる必要があります。
提出物では、量だけでなく、指示を正確に読むことも大切です。
たとえば、
「理由を含めて書きなさい」
「二つの資料を比較しなさい」
「自分の考えと、その根拠を書きなさい」
「実験結果から分かることを書きなさい」
という指示があるのに、感想だけを書いていることがあります。
本人はたくさん書いています。
見た目も丁寧です。
それでも、聞かれたことに答えていなければ、十分な内容にはなりません。
提出物を始める前に、
何を答える課題なのか
を確認します。
授業や単元の終わりに、振り返りを書くことがあります。
そこで、
「難しかったです」
「よく分かりました」
「次は頑張りたいです」
と書いて終わっている中学生は少なくありません。
これだけでは、本人が何を理解し、何につまずき、次に何を変えるのかが分かりません。
振り返りは、長く書く必要はありません。
たとえば、
連立方程式の計算はできたが、文章から式を作る問題で止まった。次は、何をxとyにするかを先に書く。
これなら、自分の課題と次の行動がつながっています。
反省しているように見せる文章ではなく、次の学習に使える文章にします。
提出物は毎回出している。
しかし、定期テストの点数は上がらない。
その場合、ワークを提出したあと、テスト勉強に使えていない可能性があります。
学校ワークを一度終わらせ、提出したらそれで終了。
これでは、テストまでに内容を忘れてしまいます。
学校ワークは、提出前に一度解けばよいものではありません。
間違えた問題へ戻る。
答えを隠して解き直す。
数日後にもう一度確認する。
テスト前に苦手な問題だけを解く。
この流れが必要です。
何周したかを競う必要はありません。
一回目にできなかった問題が、テスト前には一人で解けるようになっているかを確認します。
理由8 期限には間に合うが、毎回ぎりぎりになっている
提出期限に遅れていないため、本人も保護者も「問題はない」と考えます。
ただ、提出前日の夜に一気に終わらせている場合、内容を理解する余裕がありません。
分からない問題を質問する時間もありません。
間違いを解き直す時間もありません。
結果として、
提出物としては間に合った。
しかし、定期テストの勉強にはならなかった。
という状態になります。
目標は、単に早く終わらせることではありません。
提出期限より前に一度終え、分からない問題や間違えた問題へ戻れる時間を残すことです。
「丁寧な提出物」とは、きれいに飾った提出物ではありません
字を丁寧に書くことは大切です。
ただし、字が美しければ内申点が上がる、と単純には考えません。
必要なのは、
本人が後から読める
先生が内容を確認できる
数字や記号を読み間違えない
途中式や訂正が分かる
何を考えたかが伝わる
という状態です。
色を何色も使う。
見出しを華やかにする。
時間をかけてノートを装飾する。
それ自体が目的になると、勉強する時間が減ってしまいます。
反対に、本人にも読めないほど雑で、数字や英字を区別できない状態では、内容が正しく伝わりません。
美しい字ではなく、読める字。
派手なノートではなく、学び直せるノート。
そのくらいの考え方が現実的です。
授業で習ったところまで、少しずつ学校ワークを進めます。
テスト範囲が発表されてから最初のページを始めると、終わらせるだけでテスト週間が終わってしまいます。
すぐに分からなくても、少し考えます。
考えても分からない場合は、印をつけて次へ進んでも構いません。
一問に長時間止まり続ける必要はありません。
ただし、最初から答えを見て埋めるのは避けます。
数ページまとめて丸つけをすると、どのように考えたかを忘れてしまいます。
一つのまとまりごとに丸つけをし、間違えた理由を確認します。
間違いをすべて同じ扱いにしません。
覚えていなかった
問題文を読み違えた
解き方を理解していなかった
計算ミスをした
書き方が不十分だった
時間が足りなかった
理由が違えば、直し方も変わります。
解説を読んで分かっただけでは不十分です。
一度答えを閉じ、自分の力で最初から解きます。
数学なら途中式から。
英語なら英文全体を。
国語や理社の記述なら、必要な言葉を使って説明します。
きれいなワークを作るために、間違いを消す必要はありません。
間違えた問題に印をつけておけば、テスト前に戻れます。
間違いは、隠すものではなく、次の勉強を決める材料です。
提出したら終わりではありません。
テスト前には、印のついた問題、記述問題、何度も間違えた問題を中心に確認します。
すべてを最初からやり直す必要はありません。
できない問題を減らすことに時間を使います。
数学では、答えだけでなく途中式を見ます。
どこで符号を間違えたか
どの公式を使ったか
文章から何を式にしたか
図形のどの条件を使ったか
を残します。
間違い直しでは、正解を写すのではなく、何も見ずに最初から解き直します。
英語では、単語だけでなく文全体を確認します。
主語と動詞が合っているか
時制が合っているか
語順を理解しているか
日本語と英文の意味が対応しているか
教科書本文を読めるか
並べ替え問題の番号だけを書いて終わらず、完成した英文を声に出して読めるところまで進めます。
国語では、答えを写すだけでは考え方が残りません。
設問は何を聞いているか
本文のどこを根拠にしたか
選択肢のどこが本文と違うか
記述に必要な言葉は何か
を確認します。
漢字や文法も、間違えたものだけを繰り返します。
理科や社会は、用語を赤で書き直すだけになりやすい教科です。
用語だけでなく、
なぜその現象が起こるか
資料のどこを見るか
出来事の前後関係
似た用語との違い
記述問題で必要な理由
まで確認します。
一問一答ができても、資料問題や説明問題で止まる場合は、知識同士のつながりを整理します。
音楽、美術、保健体育、技術・家庭でも、提出物やレポートがあります。
実技が苦手でも、
指示を正確に読む
必要な項目を埋める
制作の過程を振り返る
工夫した点を具体的に書く
提出期限と準備物を確認する
ことはできます。
「副教科だから仕方がない」と諦める前に、改善できる部分を分けて見ます。
「学校ワークは3周した方がよい」と言われることがあります。
回数を目安にすること自体は悪くありません。
ただし、全員が同じワークを、同じ回数だけ解く必要はありません。
一回目でできた基本問題を何度も解くより、間違えた問題を自力で解けるようにした方が効果的です。
重要なのは、
一回目に何ができなかったか
なぜできなかったか
解説後に自力で解けたか
数日後にも解けたか
です。
ワークの周回数ではなく、できない問題がどれだけ減ったかを見ます。
提出物を進められないのは、やる気だけの問題とは限りません
提出物が遅れる。
答えを写してしまう。
同じ間違いを何度もする。
こうした状態を見ると、本人のやる気を疑いたくなるかもしれません。
しかし、実際には、
問題文の意味をつかみにくい
読むことや書くことに強い負担がある
一度に複数の指示を処理できない
どこから始めればよいか分からない
分からない問題が多すぎる
予定を立てても実行することが難しい
失敗が続き、ワークを開くことが怖い
といった事情が隠れていることがあります。
この場合、毎日強く注意しても、同じことが繰り返されます。
一回に行う量を減らす。
指示を一つずつ伝える。
自力で解く問題と、教えてもらう問題を分ける。
書く量を調整する。
始める場所を一緒に決める。
その子が動ける形に変えることが必要です。
提出物のことで、毎晩親子げんかになるご家庭もあります。
「ワークは終わったの」
「まだやっていないの」
「答えを写しただけでしょう」
毎日確認したくなる気持ちは分かります。
ただ、保護者がすべてのページを管理し、間違いを細かく指摘し続けると、本人がワークを隠したり、終わったふりをしたりすることがあります。
家庭では、次の三つ程度に絞って確認する方がよい場合があります。
提出期限はいつか
今どこまで進んでいるか
分からない問題を誰に聞くか
中身の細かな指導は、学校、塾、家庭教師など第三者へ任せた方が、親子関係を保ちやすいこともあります。
保護者が先生役になり続ける必要はありません。
提出物をすべて出しているのに評定が上がらない場合は、学校へ確認して構いません。
ただし、
「全部出しているのに、なぜ上がらないのですか」
と評価を問い詰めるより、次の学習に必要な情報を尋ねます。
提出物について、本人が改善できる部分を教えていただけますか。
期限だけでなく、内容ではどのような点を見るとよいでしょうか。
間違い直しや振り返りは、どのように行うと学習につながりますか。
観点別評価では、どの部分の改善が必要でしょうか。
次の評定へ向けて、具体的に取り組めることはありますか。
学校や教科によって、課題の目的や評価方法は異なります。
外部から一律に「この書き方なら内申点が上がる」と決めるのではなく、実際の評価場面を確認することも大切です。
Thinking Studyで行う学校ワーク・提出物の見直し
Thinking Studyでは、提出物が雑だからといって、最初から「もっと丁寧に書きなさい」とは言いません。
まず、実物を見ます。
通知表と観点別評価
定期テストの答案
学校ワーク
丸つけと間違い直し
授業プリント
レポートや振り返り
テスト範囲表
提出期限
家庭での進め方
そのうえで、
答えを写している理由は何か。
問題が難しすぎるのか。
期限ぎりぎりだからなのか。
丸つけの方法を知らないのか。
解説を読んでも理解できないのか。
書く作業そのものに負担があるのか。
を確認します。
学校ワークをきれいに見せる方法ではなく、本人が理解し、定期テストでも使える方法へ変えていきます。
必要であれば、最初は一緒に進めます。
丸つけの仕方を確認します。
間違えた問題を選びます。
解き直しを行います。
次の指導までに進める量を決めます。
少しずつ、家庭教師が隣にいなくても同じ手順で進められる状態を目指します。
内申点のためだけに、提出物を作らせたくはありません
内申点は大切です。
愛知県で高校受験を考えるなら、通知表の数字を無視することはできません。
提出期限を守ることも、読みやすく書くことも、必要なことです。
ただ、内申点を上げるために、
先生に評価されそうな言葉を書く。
必要以上に色を使う。
大人が考えた振り返りを書き写す。
間違いを隠して、最初から全部できたように見せる。
そのような提出物を作らせたいとは思いません。
間違えたところが残っていてもよい。
最初は分からなくてもよい。
そこから何を確認し、どう直し、次はどうするのか。
その過程が本人の学習になっていれば、提出物には意味があります。
評価されるために自分を演じるのではなく、自分の学びを正しく伝えられる形にする。
それが、内申点にも、高校入学後の学習にもつながると考えています。
提出物を出しているのに、内申点が上がらない。
学校ワークを毎回終わらせているのに、定期テストの点数が伸びない。
答えを写すだけになっている。
親が言わなければ、提出期限まで動けない。
このようなとき、さらにワークの量を増やす前に、現在の取り組み方を見てください。
出しているか。
終わっているか。
それだけではなく、
理解できているか。
間違いを直せているか。
一人で解けるようになったか。
テスト前に使えているか。
まで確認します。
Thinking Studyでは、豊川市の中学生の通知表、定期テスト、学校ワーク、提出物を実際に見ながら、内申点が上がらない理由を整理します。
家庭教師への入会を前提としない、教育相談・学習セカンドオピニオンからでも構いません。
提出物を増やす前に。
字の丁寧さだけを注意する前に。
答えを写したことを強く叱る前に。
なぜ、そのやり方になっているのかを一緒に見直してみませんか。
提出物を全部出しているのに、内申点が3なのはなぜですか
提出物は評価材料の一つですが、出したことだけで評定が決まるわけではありません。
定期テスト、小テスト、記述やレポート、実技など、教科の目標に応じた複数の材料から評価されます。
まずは通知表の観点別評価と、定期テスト・提出物の中身を一緒に確認してください。
外部から一律には断定できません。
ただし、答えを写しただけでは、本人の理解や間違い直しの過程が確認しにくくなります。
何より、定期テストで自力で解けるようになりません。
答えを見た場合も、その後に答えを隠し、自分で解き直すことが必要です。
字の美しさだけで評定が決まるわけではありません。
ただし、先生が読めない、数字や記号を読み違える、本人も後から見直せない状態では、学習内容が伝わりません。
習字のような字を目指す必要はありませんが、相手と自分が読める形にします。
全員に共通する回数はありません。
一回目でできた問題を繰り返すより、間違えた問題を自力で解けるようにする方が大切です。
周回数ではなく、できない問題が減ったかを見ます。
一度の遅れが評定にどう影響するかは、学校や教科の評価方法によって異なります。
遅れた場合も、出さずに終わらせるのではなく、先生へ確認して提出します。
同じ遅れを繰り返さないために、なぜ間に合わなかったかを整理することも大切です。
色よりも、中身が大切です。
正しい答えを書き写すだけでなく、なぜ間違えたかを確認し、答えを隠してもう一度解きます。
自力で再現できて初めて、間違い直しが学習になります。
必要以上に色を増やす必要はありません。
重要な箇所、間違い、後から確認する問題を見分けられる程度で十分です。
装飾に時間を使いすぎて、問題を解く時間が減らないようにします。
期限や進捗を確認することはできます。
ただし、答えや振り返りの内容を親が考え、本人に書き写させると、本人の学習にはなりません。
何をすればよいかを一緒に整理し、内容は本人が考えられるように支えます。
Thinking Studyでは、学校ワーク、教科書、定期テストの答案、提出物などを中心に指導することができます。
新しい教材を増やす前に、現在使っている学校教材を学習に使える状態へ整えます。