いじめ問題の改善に寄与するため、教員養成大学はいじめ問題に適切に対応できる教員養成にさらに力を入れるだけでなく、その専門的な知見を生かして広く社会と連携し、現職の教員等を対象にこれまでより一歩進んだ支援を行うことが求められています。
そこで、教員養成大学の中で、地域の中核的な位置にあり、いじめ問題に関して特色ある取組を行っている4大学(宮城教育大学、上越教育大学、鳴門教育大学、福岡教育大学)が、文部科学省の特別プロジェクトとして協働参加型のネットワークによる「BPプロジェクト※(いじめ防止支援プロジェクト)」を立ち上げ、関係機関・組織の協力を得て、教育委員会や学校の教育力向上のための各種事業、教育研究事業、研修事業等を平成27年度から実施しています。
具体的にはこれまで、文部科学省、国立教育政策研究所、日本生徒指導学会、公益社団法人日本PTA全国協議会等、各機関や地域の教育委員会の協力を得て、国内各地で教育委員会担当者及び学校教員、大学生・大学院生等を対象に講演や研修会、シンポジウムなどを行い、同問題の防止・支援に対する国内屈指のプロジェクトとして着実に歩んできております。
なお、本プロジェクトは,平成27年度文部科学省特別経費(プロジェクト分)・平成28年度文部科学省機能強化経費として認められたプロジェクトです。
さらに,本プロジェクトの内容は,「いじめ防止対策推進法」が求めている,関係者の連携による克服(第3条)並びに教員の資質の向上,教育相談者助言者の充実, 教職員の研修の実施等(第18条)に寄与するものとなっています。
この取組が,今後他の大学や地域に広がっていき,いじめ問題の改善の一助になればと願います。
※BP=Bullying Prevention:いじめ防止